せせらぎ街道&極秘峠リベンジツーリング
 
 「天気予報の馬鹿ヤローっ!」と、これまでのツーリングの集合場所で毎回叫んでいた606でした。

 2008年最大のイベントを謳い文句に企画した『戸隠ツーリング』は集合時間前から雨が降り出して集合場所にて解散。  僕が家を出た時は月が出ていたのに、集合場所の手前から雨が降り出した。  真っ暗な某集合場所で雨に打たれながら参加表明をくれた仲間との電話連絡に追われ…  セブンで来てくれたkoba_5009さんと2台で高速道路のICまで数百メートルのツーリングをして帰りました。
 天気予報に雨マークは無かったのに(T。T)


 そして新しいツーリングコースとダチョウの肉をテーマに企画した『星のふる里ツーリング』は夕方から雨と言う天気予報を信じて実行。  集合場所だった一宮のコンビニ駐車場では青空も現れていたのに…  午前9時、道の駅/星のふる里ふじはしに到着した瞬間に雨が降ってきた。  せめて此処でダチョウの肉を食べる事ができたらと思ったのら、レストランの営業時間まで2時間もあった。
 強くなる雨で徳山ダムまで行く事を断念し、来た道を戻るか…  予定したコースで帰るか…  悩んだ末に予定したコースで帰ったらドシャ降りだった。  来た道を引き返していたら小雨だったらしい。


 記憶に新しい2週間前の『せせらぎ街道&極秘峠ツーリング』も天気予報に悩まされた。  降水確率こそ高かったけど雨マークは日付が替わる頃にあっただけで概ね曇り。  
 集合場所の長良川SAに到着寸前に降り出した雨で606号のステアリングを叩いた。  長良川SAには10台のセブン。  郡上八幡ICから3台のセブンが合流して道の駅/パスカル清見を目指したが…雨が強くなり、志半ば(正確には全工程の10%)でUターンを決意。


 『せせらぎリベンジ!』を合言葉に翌週改めて決行する覚悟だったけど…  翌週も皆さん都合がつくのか心配だったので中一週(14日)開ける事にしました。  それじゃあ天気が良かったらエコパサンデーランに行こう!と思ったのに何の因果か町内の防災会(打ち合わせ)に参加するハメになった。  そんな日に限って降水確率0%の晴天なんだなぁ。   町内の用事が終わったのが正午。  中途半端な日曜日。  『天気が良ければ何でもできる!』  ぐっちっちさんまでセブンで昼飯食べに行きました。
 606号共々、この日はリフレッシュ休暇。


 そんなこんなでツーリングを実行すれば雨。  ツーリングがない日曜日は晴天という雨男のレッテルを貼られるのに相応しい日々を過ごして迎えようとしている11月9日。
 11月3日(月曜日)から発表される週間天気予報で日曜日は『くもり』という表示。  (>。<)また微妙。
しかし週の中ぐらいには『くもり時々はれ』に昇進! (^0^)こりゃ当日は晴れ一色になるかぁ??

 『はれ』  その一文字で笑顔になれる606。  仕事に集中できる606。  単純なのは自分でもよく分かっているけどセブン乗りなら誰でも同じではなかろうか?


 しかし人生は無情だと思う。  天気予報次第で浮くか沈むか!  前日(8日)、明日の天気予報は郡上と高山にあった晴れマークは消えた。  降水確率も10%だったのが20%になり… 30%になり…  しかも愛知県東部は明け方に雨とも付足して書かれている。  愛知県も岐阜県も一日中ず〜っと『くもりマーク』一色になった。
「参加表明・不参加表明は要らないよ〜♪」と書いたチキチキBBSも凪ぎの状態。  もしかしたら皆さん様子見なのかも?  


 夕方、半分諦めて『実行します』と報告しました。  雨でも行く。  雨でも予定した行程を踏む。  なんとなくキレてる自分がPCの黒い画面に映って見えた。  
 先週ピカピカにした606号。  バードケージにWAXも塗ったほど。  エアークリーナーもしっかり洗ったから乾いた空気をたっぷり吸える。  エアークリーナーにオイルを吹き付けるのが嫌いなので雨が降ったらOUT。  『はれ』を信じていたのに…  ダメじゃん(T。T)


 少し肩を落としつつ明日の準備を始めた。  ゴーグルのミラーシールドを外して夜間や悪天候に強いイエローシールドに交換。  ニットの帽子を出して上手く被れるか何度も試す。  ゴーグルをしてカッコよく見せる工夫に長時間を費やすあたりはまだ思春期?


 天気予報はさらに追い討ちをかける様に「明日はめちゃめちゃ寒くなります。」と…。
まぁ、雨さえ降らなければいくら寒くなってもイイけどね!  まさか霙(みぞれ)でも降るんじゃないだろうな?  寒さ対策と雨対策の2つを一緒にする事は難しいセブン。  「ヘルメット被ろうかな?」とも思った。

 寝る前に夜空を眺めたら月が綺麗に出てました。  星も雲の隙間からチラチラ出ている。  これが一番の睡眠薬。  目覚まし時計よりも強烈に聞こえる静かな雨音で起こされる事のないように願いながら寝ました。



 
■11月9日 (日曜日)■

 
午前3時半にセットした目覚まし時計で起きた。  「雨は? 雨は??」と月明かりも星明りもない真っ暗な外に窓から手を出す。  「うむ♪ 降っていない♪」  

 ツーリングの朝は戦争です。  出発するまでドタバタです。
出発時から雨が降ってないのが救いとばかりに、きちんと身支度をして荷物を持って家を出て異変に気がつく。  ?…雨だ!
探偵物語の工藤ちゃんの口調で「なんじゃこりゃあ!」と午前4時過ぎに駐車場の真ん中で叫ぶ606。  急転直下。  意気消沈。  絶体絶命。  一寸先は闇。  国語の時間に習った言葉が三河安城駅を通過する新幹線のぞみ号みたいな感じで頭の中を通過する。

 エアークリーナーにオイル吹き付けなきゃ!  あ〜あ…「雨が降っても行く」だなんて書くんじゃなかった!  こんな時間に降りだされてもどーせ撤回できないし…。
 チキチ基地から606号を嫌々押し出す。  606号がいつもより重く感じた。  せめてエアークリーナーにオイルをたっぷり吹き付ければ雨でも気にならないけど…  また今回も時間がギリギリ。  キャブに装着したまま吹き付けてやろうかと思った。  でもボンネットやサイドパネルに付着する事間違いなしだから絶対やらないA型。


 606号を押し出して荷物を積んでいたら雨が止んだ。  止んでくれたのは嬉しかったけど…  「止むならチキチ基地の中で積めば良かったやん!」と心の中で爆発。  嬉しいやら悔しいやら…  午前4時過ぎに一人七転八転。


 エンジンをかけて神社裏まで速攻で移動しようとしたら久しぶりにエンスト。  「今日はヤメとけ!」 「もう雨はうんざり!」と606号が言ってるみたいだった。  寒くなると606号の動きもギクシャクします。
 
 神社裏まで1速低回転でクラッチを繋いだり切ったりしながら移動して暖気。  暖気中にニットの帽子とゴーグルを装着。  初めてのイエローシールドは夜間だと黄色と黒色の世界になったので驚いた。  確かにミラーシールドに比べると透過率が高いので見通しが良い♪  しかし黄色と黒色だけの世界に慣れない606は気持ちが悪くなった。  対向車のヘッドライトも街灯も全部黄色!  一番困ったのは信号が全部黄色に見えてしまう事。  光ってる位置で判断するしかなかったよ。


 先回は知立バイパス⇒名古屋高速⇒名神高速⇒東海北陸自動車道というコースで、いろんなアクシデントに巻き込まれながら長良川SAに辿り着いた。  チキチ基地を出て東海北陸自動車道・川島PAまでトイレが無く、助手席で大泣きされた事を学習して、今回は知立バイパス⇒伊勢湾岸道⇒東名高速⇒名神高速⇒東海北陸自動車道という冬季限定ルートで進みました。  トイレは何処でもある!
 結局(やっぱり)トイレ休憩しまくりで長良川SAに到着しました。  このルートにして良かったです♪  『トイレがあれば何処までも行ける!』(冬季限定チキチキ語録)


 長良川SAに到着したら既に数機着陸して翼を休めていました。  燃料補給から戻って来るセブン…  SA手前のトンネルからエキゾーストを轟かせながら着陸態勢に入るセブン…  てっきり606号を含めて2〜3台しか集まらないと思っていたので驚いた。
 どえれー煩い排気音で入って来るマシンが1台。  なんだろう?と思ったらフェラーリでした。  どうやらフェラーリのツーリングもあるみたいで、5台ほど集まってましたよ。


 まだ雨は降っていない。  先回は出発間際には本降りになっていた。  今回は2週間前よりも30分遅い集合時間だから夜明けは近い。  相変わらず雲は厚く…  でも先回ほどの寒さはなかった。

 集合時間が06:00で出発時間が06:10というタッチ&ゴーにも似た集合。  これにはワケがある。  20分も30分も集合から出発まで時間があると落ち着いてしまうから!  寒い時期は暑い時期と違って『勢い』が必要だと最近気がつきました。

 地図を渡してない仲間にカラー版の地図を渡しました。  『ぬり絵』ならぬ『暇つぶし』で描いたカラー地図。  先回はコピーしただけのモノクロ版だったのでプチ文句もいただきました。
 次回からは参加表明不要でもBBSに参加表明をくれた方にはカラー版をお渡しします。  だって…  誰もBBSに参加表明くれないと誰も来ないんじゃないかと思って寂しくなります。  不安になっちゃうもん(>。<)


 定刻06:10に出発。  出発間際に紺色にセンターラインのウエストセブンが一台飛来しました。  昨年『国境のないセブンディ』に参加してくださった方でした。  
 合計9台のセブンで郡上八幡IC⇒道の駅/明宝を目指します。

 まだ薄暗かったのでゴーグルはイエローシールドのまま。  相変わらず景色は黄色と黒色。  最初のうちは目眩がするぐらい気持ち悪かったけど少しだけ慣れました。  ニットの帽子もちょうどイイ感じで嬉しいです。  雨の先回に比べて少しだけスピードを上げて郡上八幡ICに到着。  全車ETCを装着していると思ったので、料金所を通過したら路肩で止まる事無く徐行して進みました。  国道156号線の信号までスルスルとニュートラルで下り…信号が青になったのでアクセルを踏んで左折しました。


 僅かばかりの国道156号線を走り、更に僅かばかりの国道256号線を走って前半メイン道路となる国道472号線に向かいます。
そんな国道156号線から国道256号線に入る交差点で信号待ちをしていたら、後方から黄色い彗星シャアHage73セブンが通常の30倍のスピードで606号の横に来て、「チェリ井さんが遅れてます!」と教えてくれた。  そう言えばチェリ井号にはETCという近代兵器を搭載してなかったなぁ。  「次は道の駅/明宝でトイレ休憩」と伝えてあったので問題無いと判断して進みました。  ここら辺が少数精鋭部隊の良いところだね!


 道の駅/明宝まで対向車も信号交差点も少なく快適ツーリング。  なんとなく景色も明るい!  だいぶ雲がとれて晴れてきた感じ♪  気持ちも軽やかに道の駅/明宝に着陸。  此処でトイレ休憩。
 先回は此処を通過した時から雨が本降りになったので、ある意味『鬼門』でもあった。
とりあえずは一滴も降られずに此処まで進んで来れた事に感謝。  ところが!ゴーグルを外してビックリ!  スッゲー雨雲。  しかも灰色&黒色。  △10嫁さんが「これを雪雲と言います。」とポツリ一言。  今回は雨じゃなくて雪かぁ!?  イエローシールドは世間が明るく見えるバブリーなシールドだった。

 さらに606号から降りてビックリ!  スッゲー寒い風が吹いている。  (>。<)絶対ヤバイ!  此処から先はもっと寒くなるから間違いなく雪が降る。  このコースで必ず最低気温を記録する西ウレ峠は凍結してるのではないかと… やっぱり今日も胃を痛めた。


 天気予報で「日曜日は各地で強い冷え込みとなります。 そんな日は温かい部屋でのんびり過ごしたいですね♪」などと若い女性アナウンサーが年寄り臭い事を言ってた。  テレビの画面に向かって中指立てて挑発していた自分に若さを感じつつ…  9日の午前7時に道の駅/明宝で『老いては天気予報に従え』という言葉をチキチキ語録に追加したくなった自分に老いを感じました。


 自動販売機とトイレだけしか働いてなかった道の駅/明宝をさっさと出発。
先回Uターンをしたタイヤチェーン脱着所に向かって中指立てて通過。  さっきまでの雪雲もどんどん薄くなってきたのでルンルン気分でツーリングを楽しんでいたら突然現れた道路工事の段差でジャンプ&強烈な着地を披露。  嗚呼…また606号の寿命を縮めてしまった。


 相変わらず黄色と黒色の景色を眺めながら飛騨美濃道路を進みました。  道端の紅葉がドス黒く見えたので、ゴーグルを外せば真っ赤な紅葉を見れるのに…  ゴーグル外したら目が真っ赤になるから我慢しました。

 料金所では9台分の通行料を一括支払い。  長いトンネルを抜けたら道の駅/パスカル清見に到着です。  郡上八幡ICから此処までの区間で今シーズン初の鼻水流出。  7℃あった気温も進むに連れてパスカル清見に着いた頃は3℃まで下がっていましたよ。  1℃ずつ下がる道路脇の電光温度計にスッゲーワクワクしました。

 お昼頃には駐車スペースも無くなる所ですが、この時間だとガラガラに空いてますね。  今年も景色の良いチキチキ駐車場にてトイレ休憩&小休止です。
 ゴーグルを外して紅葉の凄さに驚きました。  黄色と黒色の世界が一転!  もうイエローシールドは嫌っ!!

 何度も何度も遠方から来てくださって、何度も何度も雨で悲惨な思いをさせてしまったkoba号を囲んで、大きな山の紅葉をバックに記念写真を撮りました。  昨年とよく似た感じになっちゃいましたが… やっぱりこの景色が好きだなぁ♪  でも来年は少し違ったアングルをロケハンしたので2009年の記念写真もまた楽しみです♪


 空は依然スッキリしない状態でしたが、野生の勘で雨は絶対降らないと思えた。  雨さえ降らなければいくら寒くても我慢ができる。  セブンだと他のどんな車よりも四季を全身&五感で強く感じる事ができますね。  屋根のある車だったら温かい車内で紅葉狩りをする事でしょう。  秋のクソ寒さなんて味わえないだろうし…  屋根があったら壮大なパノラマも望めない。  オープンカー万歳!  セブン万歳!!


 イエローシールドからミラーシールドに交換したゴーグルを装着。  道の駅/パスカル清見を出発して国道472号線から国道257号線に入って最極寒の西ウレ峠に向かいます。  ここからはますます壮大な景色。 せせらぎ街道のツーリングは続きます。  ミラーシールドに交換したら景色がスッゲー綺麗に見えた。


 紅葉進行中の区間。  紅葉終了の区間。  秋を一度に眺める事ができた国道257号線をどんどん奥に進みます。  
いつもならマイカーやバイクとたくさん擦れ違ったり、ペースカーが入る道なのに交通量が少ない。  不思議に思えたけど、たぶん天気予報で皆さん挫折したに違いない。  『反逆』の精神こそセブン乗りには必要。  天気予報に中指立てる事もたまには必要ですね! 「温かい部屋でのんびり過ごしたいですね♪」と言われて誰が引きこもるかっつーの!!  

 でも西ウレ峠の温度計で0℃を確認した時はコタツが恋しくなった不良中年。


 程よいペースでウッドフォーラム飛騨を過ぎたら、せせらぎ街道は終了です。  国道158号線との三叉路を右折してGSで燃料補給&トイレ休憩。  此処まで例年のペースよりもかなり早い。  この分なら極秘峠までの道を1回間違えても道の駅/朝日村の食堂が開店する午前10時に間に合う。  開店と同時に入って30食限定の『よもぎうどん定食』を食べないと、じょなさんさんに申し訳ない。  雨が降る心配も時間に追われる心配もなくなった。  1℃〜2℃の範囲だけど気温も上昇!
 プチ強行軍だったけど…  ツーリングを実行して良かったなぁ(T。T)

 続編につづく…
by606