カート… 何年ぶりだろう(^-^)?  美浜サーキットはチキチキミニでしか走った事がない。 レンタルカートが走ってるのを見た事は何度かあるけど、乗った事も『乗ろうと思った事』もない。 
 でも耐久レースに出る以上は一度は乗っておきたかった! 優勝を狙う練習という事ではなく… 他のチームに迷惑をかけてはイケナイという思いが強かった。 一度走っておけば安心して前の晩に眠れるし、当日のレースを楽しめると思ったから♪ ここだけの話ですが、2週間ぐらい前の夜に△10さん御夫婦と一緒に一度試乗してきました。 

 レンタルカートの走行料金の高さに驚きながらも、自分の体力&持久力の衰退にも驚いた。
たった1ヒート(7分程度)で息が上がる。 以前に乗っていたレーシングカートよりも絶対的スピードは低いのに… 操り切れない! 「これではレースにならない」と思ったので、気が向いた時しか行ってなかったトレーニングジムに時間のある限り、ほぼ毎日通いました。 課題は筋トレと持久力UP。 
 
 筋トレは普段の1.2倍くらいの負荷をかけて行い。 持久力は活性酸素運動になる事を承知しながら、映画ロッキーWでドラゴがヒルクライムマシンをガンガンやるが如く、持久力UPに心がけました。
 おかげで毎日筋肉痛。 疲れ過ぎて毎晩早く寝てました。

 ■9月22日(土曜日)■
 まだ仕事が忙しくなるとは思っていなかった。 ところが季節は確実に秋に移行し… お彼岸も到来! 
18時までには美浜サーキットに行って、受付を済ませなければならないのに、忙し過ぎて間に合わない状態。 前日から仕事を追って頑張ったけど無理ぽかったので困った。 昼休みを返上して働いても無理だったので… なんと! 仕事を残して(後ろ髪引かれる感じで)16時少し過ぎに出陣。

 美浜サーキットまでは1時間弱で到着。 結構混んでましたが、誰が耐久レース出る人達なのかよく分からない。 もちろんその人達も僕が耐久レースに出るとは思ってないだろうけど…。
中には明らかに『カートに乗るぞ!』という感じのスタイルの方もみえました。 知らない人も、オーラを放ってる人も皆さん慣れてて速そうな雰囲気です。 初心者の方ばかりだと聞いてたし… それなのにカートレース用のレーシングスーツを着てる人もいる。 昔やってた人なら僕もそうなので『お互い様』的な雰囲気だけど、現役さん登場では勝てっこないなぁ〜。

 受付を済ませてカートの抽選が始まりました。 17チーム17台の参戦です。
どのカートも『差』は無いはず。 エンジンに新古の差はあっても、そこはイコールコンディションに限りなく近いようにしてくれてる。 タイヤは見た目では全く分からない。
 そんな中で当たったカートはゼッケン23番。 もちろん欲も希望もなく与えられたカートです。
 各チーム競い合って自分達のカートをセッティングし始めました。 シート調整をするチームがほとんどでしたが… 中には小さなライトをフェンダーや安全な位置に取り付けてるカートも現れた。 ナイター設備が整っていても同じカラーリングのカートではチーム員が発見し辛いのを防ぐ為の細工。 もちろんルール上問題ない。 1台だけクリスマスツリーみたいな電飾をしてるカートもいました。
 悲しいかなチキチキ第七小隊のカートは無灯火です。 だってそんな事やってイイなんて知らなかったもん!

 気休め程度にシート調整をしてたら、まだレンタルカートの走行時間だったらしく… ゼッケン23番は知らないお客さんが乗ってコースイン。 タイヤを温めてくれるのは良いけど… タイヤが悪くなるのが心配でした。 電飾を完成していたカートも全部外してやり直し。 ふふふふ♪ 体力温存♪ 体力温存♪

 ルール説明を兼ねたドラミも済んで… 各チーム・各カートのテンションも上がってきます。
この後すぐに練習走行を含んだ予選が始まる。 チキチキ第七小隊はカート初体験のchild7さんに、練習のために少しでも長く乗ってもらうつもりで先頭バッター! しかも一番最初にコースイン! どこでも目立っちゃう人です♪ child7さんは初めてなのに、周回を重ねるたびにタイムがグングンと縮まったので驚きました。 「練習してたらもっと速かったはずなのに〜!」 だって練習に誘った時のメールの返事が『ツライ事は1回で済ませましょう。』という一行! つまりは本番だけでいいや♪というお断りのメールでした。

 続いて△10さん⇒僕の順番にタイムアタック。 どちらが叩き出したベストタイムか分からないけど… そのタイムで決勝グリッドを決めます。 たくさんのカートがひしめき合う中で、僕は結構クリアを取る事ができたので「これならイケル!」と確信。
予選終了のチェッカーが振られてピットに戻ると、予選の結果がモニターで表示されてました。 ふっ!と見たら3位。 「これぐらいは当たり前じゃん!」と冷静に受け取ったけど、ついつい馬鹿みたいにハシャイでチームの皆に「3位!3位!!3位!!!」と伝え歩いてしまった。
 それがピットに戻って来た順だという事も知らず。

 そのうちに正式な予選順位が発表になり、結果7位(T。T)  応援団は「7位? セブンじゃん! やったー♪」と盛り上がってました。 僕的には3番グリッドだったのが7番グリッドまで落ちたので凄い落胆。 逆に7番だと思ったのが3番だったら腰抜かすほど嬉しかったのに… 「1台づつ丁寧に抜いて表彰台を狙おう!」とチーム一丸となるように盛り上げました。

 チキチキ第七小隊のトップバッターは△10さんです。 
てっきりグリッドスタートだと思ってたらローリングスタート。 ここはカート経験者の△10さんなら有利だと思いました。 ところがPPから流しながら偵察してきて気がついた事は、全員ヤル気のレーシングスーツorツナギ。 どこから見てもカート経験者。 △10さん…ヤル気のジーンズ&長袖シャツ! …ん?
 ローリングスタートは1コーナーイン側なのでイン!イン!イン!の強気で飛び込んでほしいと願った。
チキチキミニじゃないから接触・追突ぐらいOK。(フィクションです)

 午後8時。 60分耐久レースの決勝スタートで、グリッド順に全車ピットロードに並びます。 ゆっくりローリングを行い、日章旗が振られてレーススタート! 
もう1周ぐらい走ってタイヤを温めないと1コーナーでスピンしまくるのでは? と思ったけど、全車キレイに1コーナーを抜けて1周走ってきます。 △10さんの心拍数は計り知れなかった事だと思う。 でもこのドキドキ感がスタートの醍醐味なんですね〜♪
2周、3周と順位の変動もなく上手く周回を重ねます。
 スピンやコースアウトをしたら挽回するのは並みじゃないので、無理せず…しかし強引なギャンブル&ランブルも必要。 
5周目ぐらいからは周回遅れのカートが現れたけど…上手くパスして先頭集団に追従してました。

 カートもバラけて耐久レースらしくなってきたところで1台のカートがコース脇で止まってる。 スピンやコースアウトは既に続出してるけど… 停止してるカートは珍しい。 「うちらのカートじゃないよね!?」と思ったらゼッケン23番は無事にピット前を通過。
 誰かと思ったら#21さん。 自分達の前を走るカートが停止したと同時に電光表示板に『23』が現れた。 現在6位! 宿敵NRCチームのカートはアクセルワイヤーが切れるという惨事。 #21さんがカートを置いて走って帰ってきました。 良し善し好し♪

 僕はタイムキーパー兼、他チームのモチベーションを低下させる部員。 ピットインのサインを出すタイミングを女性陣に指示しつつ… 他チームのドライバーに向けて『悪』の限りを表現してました。 パンツ脱ごうかと思ったぐらい。 まぁ、そんな事したらペナルティ喰らうだろうからしませんでしたが…ね♪ 真夏ならやってたかも!(フィクションです)

 『あと2周でピットイン(ドライバー交代)』のサインを出しました。 次はchild7さんの番です。 60分を各自9分づつ2回の作戦。 ルールでは60分の間に5回のピットインが義務付けされています。 9分も走ればタイヤはタレてきます。 それに初めてのドライバー交代なのでドキドキ! 緊張感いっぱいで指定された場所で△10さんを待ちます。 みんな緊張した顔してるのに、child7さんは余裕の笑顔。 

 停止する時にタイヤを鳴らしたらペナルティ(安全上)を科せられるのでスピードを殺しながらピットロードを進んできます。 ラッキーな事にピットはクリア♪ 停止と同時に10カウントをチーム全員で数えます。 これもルール! だいたい7〜8秒でドライバー交代はできるので7秒過ぎてからはカウントもスピードアップして発進。

 周回を重ねる毎にタイヤはグリップを失ってタイムが落ちていくのが普通なんだけど… child7さんのタイムは逆にドンドン速くなってるから見てて楽しかった! ただ… 問題は体が何周持ち堪えるかという事。 足を痛めてるので心配でした。 それでも9分しっかり任務を遂行したので感動! 
 次は僕なのでピットインのサインを出すようにお願いして準備を始めました。

 △10さんから「もうタイヤがタレてるので注意してください」という指令を受けたので1周目は注意して走ろうと心に言い聞かせた。 がっ! コースインしちゃったら頭の中は真っ白。 1コーナーもアクセル緩める事なく全開で抜けちゃった。 だって後ろから来たカートがスッゲー速かったんだもん。 後ろから抜かれる事なく… とにかく前を走るカートを抜く事に専念。 本当、コレぐらい仕事も集中できると素晴らしいのですが… 無いモノねだりですね♪
 とにかく抜いた。 必死で抜いた。 
 テールtoノーズで前のカートがスピンしても回避できるぐらいの集中力! 「僕って速い。 僕って素敵♪」と思いながら走ってたら… ドガッと横腹に突っ込まれて失速してる間に抜かれた。 一旦切れたスイッチが再びON。 「おりゃーっ!」と死に物狂いで走り続けました。

 それでも順位の変動が全くなくて寂しかったなぁ〜。 ふと左を見たら『ピットイン』のサインボードが出てる。 『ラスト2周』のサインボードを見落としていた。

 右手を上げて最終コーナーからピットロードに入り、△10さんと交代。 素早くコースに入って行きました。
2回目の走行からは間違いなく集中力と体力勝負。 キツかったらいつでも交代できるように、頭を叩いて知らせる意思表示を伝えてあります。 余った時間は僕が処理するつもりです。 この頃から順位が4番まで上がってきてました。 結構スピンやコースアウトが多くなったり、ピットストップペナルティなども頻繁です。 順位の変動が激しいのは熱い証拠。 2回目の走行からが本当の耐久なのかも知れませんね。

 集中力を維持しようと頑張るチーム。 既に集中力が切れ始めてるチーム。 見てて楽しいです! 
ピットに帰って来たのに誰一人として待ってなかったり… 
ピットに入ろうとしたカートを避けきれずに、レース中のカートもピットロードに入ってきちゃったり… コース上はもの凄い雰囲気。 熱い! 熱い! 

 △10さんは9分走りきって帰還。 1周が35秒前後なので、18周ぐらい走る計算ですね。 4位キープで再びchild7さんと交代です。 
ラスト20分! 頑張って1台抜けば表彰台。 一番楽しい位置を走り続けています。 各コーナーで黄旗が振られるたびに「上位3台であってくれーっ!」と願いながらも「child7さんじゃないよーにっ!」と同時に願っていた僕でした。 
 そんな願いも虚しく… 上位3台は安定した走りを続けてましたし、child7さんも黙々と周回を重ねてました。

 そんなchild7さんもやはり足が痛かったのでしょう。 緊急ピットインのサインを出しました。 僕は慌ててヘルメットを被って準備。 指定された交代位置でchild7さんを待ち続けました。 ところがなかなか戻って来ない。 イチモツの不安を抱きながら…コースへ確認しに行こうと思ったところでゼッケン23番が帰ってきました。
 素早く交代して3位を狙いながらコースイン。 3位を狙いつつも、無事に完走する事も考えました。 残り13分弱… スタミナ配分も必要だよな〜って思ってたら1コーナー進入でイン側から押されるように接触。 強引な突っ込みを喰らってスイッチON。 「絶対抜き返す!」とブツブツ言いながら追いかけ続けました。
ジワジワと差を詰めて、4周ぐらい使って同じ1コーナー手前で前に出て抜きました。 感激♪ 

 差を広げながら1周した同じ1コーナーで、さっき抜いたカートとは別のカートに綺麗に抜かれた!! 「あれ?」という言葉しか出なかった。 ゼッケン4番。 電光表示板で時々見てたけど… ノーチェックだったので気にもせず「たまたま速い現役のカーターが出てきた」ぐらいにしか思ってませんでした。
 最終コーナーを抜けてメインストレートから電光表示板を見たらゼッケン23番の上にゼッケン4番! 「なにーっ!」と思ったけど後の祭り。 必死でゼッケン4番を捕捉し続け… ゼッケン4番じゃないカートをドンドン抜いて追いかけたけど見失った。 それでも諦めずに追いかけ続けたけど、連続する右コーナーを左足で踏ん張り続けてたおかげで左足の付け根が悲鳴を上げてる。 考えてみたら下半身の筋トレを全くやっていない。 足が太るのが嫌だもん! まさに耳なし芳一郎ならぬ左足芳一郎。
電光表示板の時計は残り2分を切ってる。 ラスト3〜4周! 最後まで全力疾走と…気持ちは脳に伝えているけど、右コーナーを攻めるたびに『全力失速』。

 終始バトル状態の耐久レースはまさに格闘技! 上半身は打たれ強かったけど、下半身の弱さはボブサップ並み。 曙並み。 なにせ60分も走り続けてるタイヤをコントロールするのはステアリングではなく荷重移動が80%じゃないかな? 黄旗続出する中でゼッケン23番は一度もスピンやコースアウト無しで走り続けた。 

 ラスト20数秒。 今度コントロールタワーを通過する時はチェッカーフラッグだ! 最後まで全開! だけど誤ってチェッカー受けれなかったら笑いのネタにしかならない。 集中力を維持しつつ最終コーナーを抜けてチキチキの皆に手を振ろうと探す。 あれ? チェッカーが出てなかったような…? 慌てて電光表示板の時計を見るとカウントゼロ。 あれ? あれ? 終わり? まだレース中? 

 僕はチェッカーフラッグを見落としたのかと思ってスピードダウン。 でも確かラスト20秒って表示されてたし… ここでWチェッカー喰らってペナルティでは笑えない。
1コーナー進入時に後方直接目視。 「うわ〜!いっぱい追いかけてくるじゃん!」 どうやらチェッカーは忘れらえてたらしい。(後で聞いた話) てんやわんやのファイナルラップ。 
 最終コーナー立ち上がりでチェッカーフラッグを確認。 今年の暑い(熱い)夏を美浜サーキットのチェッカーフラッグで終止符を打ちました。

 1周流してピットに戻り、child7さん・△10さん・△10嫁さん・peroさんに拍手で迎えられて超感動。 スプリントレースには無い達成感。 これぞ耐久レースの醍醐味ですね♪ 
 かなり肉体的に疲れたけど、気持ちは爽やか。 大汗かいて遊んだ! ガキみたいに頭に大汗かいて遊んだ! 
感動と達成感で何を喋ってイイのか分からず…「お疲れさま!」を連発しまくった。
僕的にはゼッケン4番に抜かれた事がプチ悔しくて、申し訳なくて… しばらく凹んでました。

 直ぐに表彰式がサーキットハウス2階にて行われました。
3位から表彰。 優勝は主催者チームの『ぐっちっちレーシングチーム』です。 ダントツで優勝でした。
 続いて4位⇒5位と参加賞を授与されるのかと思いきや! masa-oilさんの悪巧みで最下位チームから好きな景品をゲットする事になり… 5位のチキチキ第七小隊は後のほうになってしまった。 それもまた楽しかったですが♪

 全て終了して、片付けも済ませてたら午後10時を過ぎてしまったので… クーラーボックスで持ってきたノンアルコールビール(MALT SQUASH)で乾杯。 本当は打ち上げでラーメン屋さんにでも行きたかったですが、美浜サーキットの近所には飲食店がありません。 それに帰る方向は二等辺三角形。 打ち上げは『後日』という事で解散しました。

 耐久レース参戦! この言い出しっぺは△10嫁さんでした。 だけど僕はカートに乗るのが嫌だったし… 練習も無しで参戦するのは危険だと思って、最初は却下しました。 
しかし、masa-oilさんと電話で話してて『面白そう』だと思い参戦を決意。 
なんとか土曜の夜に△10さん御夫婦と練習もできて、こっそり『優勝』を狙ってました。 優勝こそ(表彰台こそ)逃したけど…知らない人や、昔懐かしい人達とカートを通じて出会い、交流できた事は素敵な思い出&財産です。
 こんな楽しくて熱い夜もたまにはOKかな(^-^)

 GUCCICCIレーシングチームの皆様… 企画・準備・進行と大変だったと思います。 
想像してた以上に楽しい耐久レースでした。 アクセルワイヤーが切れて終わったチームは置い・と・い・て… ケガやアクシデントが無かったのは一番嬉しい事ですね。 しっかりした企画と準備が進行(成功)に繋がる事をまた勉強させていただきました。
 どうもありがとうございました。
 第2戦も楽しみにしておりますyo~ 

by606










GUCCICCI CUPカート60分耐久レース