関西あまごツーリング
 岐阜方面・静岡方面のツーリングが多い中… 先々回の浜名湖ツーリング(エコパ・サンデーラン)に神戸からやって来てくれた808さん。 昼飯の鰻を食べてる時に、参加者一同「関西方面に行きましょう!」という話題で盛り上がった。
 ツーリングのリクエストがあれば極力添いたいと思ったので… 鰻屋さんで関西方面へのツーリングが決定しちゃった♪ 

 考えてみたらこれまで関西方面にツーリングをした事が無かった。 紀州和歌山・岸和田方面にはツーリングや慰安旅行には行ったけどね。 おもいっきり『関西』というのは過去に無かった。 

 関西と言えばチキチキと同じように『美味しいツーリング』を毎週楽しんでる関西軍団さんが最初に思い浮かびました。 
さっそく関西のI川さんに「合同ツーリングはどうでしょうか?」と連絡をしてみたらところ… 快く承諾してくださいました。 しかも『こんな所もあるよ! あんな所もあるよ!』 『此処ならこんなルートがお勧め!』と細かく連絡をいただき恐縮! 
 正直… 最初は嫌がられるかと少し思いました。 
しかし、ツーリングの日程やルートを(電話で)話ながらI川さんのセブンに拘るスタイルや、ツーリングに対する考えが僕と全く同じだったので… 結構、興奮して長話しをしちゃったりしました。
 何度もお会いしてる方でしたが、ほとんど喋る事がなかったので…そんな喋れなかった時間が勿体無く感じた。 

 3日前までに関西軍団さん6台。 チキチキ6台が参加表明。
台風5号が通過して、台風一過の晴天を予想していたけど… 天気予報は『くもり時々あめ』で降水確率も40%という微妙な天気。 ところが日増しに期待が持てる天気予報に変わり… 前日には天気予報が更新される度に「よっしゃー!」と歓喜の雄叫びを上げてた606。

 ところが名古屋周辺の前夜は激しい雷雨でした。 岡崎の花火大会も中断するぐらいだったらしい。 
チェリ井さんに明日の予定を電話してる最中も、チェリ井さんが雷を恐れて悲鳴を上げていたぐらいです。 しかし、西尾市は全然降りませんでした。 名古屋方面の雷を眺め… 岡崎の花火の音を聞きながら寝たほどです。

 ■8月5日(日曜日)■
 午前3時に起床。
雨が降った形跡は全くなくて… 夜空には月が綺麗に浮いてます。 「昨日606号を磨いて良かったなぁ〜♪」と…小さな幸せを何度も噛みしめて味わいました。 何年ぶりかにWAXも掛けちゃったし♪

 午前4時に家を出てチキチ基地に向かいました。 配達号のヘッドライトが点かないというアクシデントに見舞われましたが…面倒だったのでスモールライトだけで走った。 交通量は殆ど無かったですが、結構怖かったです。
 チキチ基地に到着。 キャブを掃除して完調を確信した606号に荷物を積んで、そ〜っとエンジンを掛けました。 滑らかなアイドリングでニヤケ面。 出発からヘルメットを被って行く事にしました。 体力温存の為にね♪
 いくら真夏とは言え、早朝のセブンは冷えるので薄いジャンパーも着ましたよ。

 久しぶりに燈した606号のヘッドライトは若干上向きだったので前の車や対向車に迷惑をかけてないか心配で仕方なかった。 早朝、A型の悲しい定め!
 チキチ基地を飛び立って間もなく、安城市内で路面が濡れてました。 ここまで雷雲は来てたんだ! せっかく綺麗な606号だったのに… 

 すぐに日の出だったのでスモールライトに切り替えて知立バイパス⇒名古屋高速⇒東名阪自動車道⇒名古屋高速一宮線から名神高速道路・一宮ICに入ります。
 夏休みじゃなければガラガラなのに、やっぱり交通量は多いです。 先週のツーリングが空いてた理由が分かりました。 全国的に8月5日に皆さん予定を入れてたのですね!

 名神高速道路を流れに身を任せながら、集合場所の多賀SAを目指しました。 途中の岐阜羽島PAでセブンが一台駐車してたのを発見。 薄いのか厚いのか分からない雲に覆われてて… 「養老・関ヶ原の辺りは雨かな?」とプチ覚悟しました。 ところがギリギリで降らない感じでゲリラ雨を回避。 ここのところ調子イイぞ♪

 多賀SAの集合時間は午前6時半なのに、午前5時45分に到着。 チキチキ集合場所のGS付近までトロトロ走りましたが、やはり一番のりだった。 真っ先に燃料を満タン給油して606号の点検をしたりプチ洗車をしたりして待ちぼうけ。
 しばらくしたらセブンが3台連なって向かって来る。 皆バラバラで集合するはずだから、違う小隊だと思ったら第七小隊の△10さん・チェリ井さん・koba_5009さんでした。 koba_5009さんからは『参加できないけど、近所なので見送りに行きま〜す』というメールがあったので来てくれる事は知ってました。 本当は一緒に行きたかったのですが、八日市でお別れとなります。

 各自満タン給油。 しかし8月5日現在のハイオク1gが¥152だとは…。 別府では¥160超えてるのかな?
岐阜羽島PAで停まっていたセブンはチェリ井さんでした。 「トイレに入ってる時にセブンらしき排気音が3つぐらい通過して行った!」 と言うチェリ井さん…トイレで何分しゃがんでいたのだろうか?

 そのうちに#19さんとJPE大好き少年パパさんが到着して全員集合完了です。 今回は珍しく男ばっかり。
午前6時45分。 そんな男ばっかりの状態で中国自動車道・加西SAを目指しました。 時速120キロ巡航で約1時間半の道のりです。 途中の休憩は無し! ノンストップでイッちゃいます♪

 順調快調に進みました。 606号のキャブも絶好調で甲高く吠えてる♪ 薄手のジャンパーも調度良く…ヘルメットも被ってるので楽勝です。 このまま平和に進むと思ったら電光表示板にまさかの渋滞情報が! 『西宮山口JCTまで渋滞12km』 これは予想外だった。 帰りの宝塚渋滞は時間帯で予測できるけど…朝から渋滞が起きるとは全然知らなかったです。 吹田JCT越えた辺りから混みだし… 終には半クラッチ走行。 

 こうなると快適だったヘルメットも息苦しいだけの存在。 既に外気温は30℃を超えてるぐらい。 3車線で渋滞してるから余計に暑い。 流れが止まった瞬間にヘルメットを脱いだ。 その瞬間、聞き慣れないエンジン音に気がつきました! 『シャンシャンシャンシャン』かなり大きな異音を発してる。 水温計は80℃前後から渋滞にハマった瞬間にグングン上昇! 風が弱いからエンジンには厳しい。
 水温計よりも『シャンシャンシャンシャン』という異音が気になった。 アクセル煽っても一定の異音… そこで気がつきました。 シャンシャンシャンシャンと煩かったのは街路樹のセミの鳴き声でした。 
 そう言えば夏の終わりの高速道路で『ジジジジジジ』というミミズの鳴き声が原因で路肩に停止した事があったなぁ! 何でも学習です。

 坂道発進&半クラッチの繰り返し。 嬉しい事に空は青空。 こんな時こそスコールが欲しい! 薄手のジャンパーの内側は汗のスコールですが…。 さすがに脱げません。 セブンだといろんな我慢大会が楽しめます。 真夏はトイレが近くないので助かるけど、汗と日焼けは半端じゃありません。

 606号の水温計は97℃まで上がりましたが、それ以上にはなりません。 時々吹く涼しい風がエンジンと暑さに慣れてきた体を癒してくれました。
渋滞も徐々に解消され… 少しずつ進むようになったかと思ったら、一気に渋滞が解消されて快笑! ヘルメットを被る暇もなく… サングラスだけのままで走行し続けました。 走ってると涼しかったけど… ジャンパーの内側の汗が冷たくて風邪ひきそう! ゴーグルに替えたかったけど、何処に入れたか分からなかったので、そのまま加西SAに到着しちゃいました。

 加西SAに午前9時集合・9時半出発の段取り。
到着時刻は8時45分でした。 808さんが要領良く広い駐車スペース&人混みを避けた場所にセブンを停めて待っていてくれました。
とりあえず全車満タン給油して足並みを揃えておきます。 
 
 しばらくして、あいつんのおっちゃんさんが到着。 今回、関西軍団さんはどなたが参加なのか全然知らなかったので予習できずに失礼しまくりでした。 
温暖化で脳も少し溶けてので思考能力も低下。
「予想してた以上に良い天気になりましたね♪」と天気ネタで挨拶しました。 「いや〜ここら辺は午後に必ず雷が発生するから油断はできんよ!」と地元ならではのピンポイント天気予報。 加西SAで集合してる時が一番蒸し暑かったので、正直一雨ほしいぐらいでした。

 あいつんのおちゃんさんと喋ってたらTWINSさん到着。 今回は相乗りでの参加です。 
一番最初の四国ツーリングの時、淡路SAでの衝撃的な出会いから10ヶ月。 その後数回お会いして、やっとこさ緊張せずに喋れるようになった606です。 帽子が飛ばないアイテムがず〜っと気になってたけど… 聞くタイミングを逃したまま今日に至っております。

 夏休みで人が溢れてる売店で飲み物を買ってる時にI川さん登場。 その時はちょうどタイミング悪く…集合していたエリアが観光バスに覆われていた為に、僕らを探しながら売店付近を飛来。 売店のお客さんも従業員さんも皆が注目していました。 急いで挨拶しつつ誘導しました。
 飲み物を片手に集合場所に戻ると、雨天中止さん・BDRマイスターさんも到着されてました。 どのセブンもピッカピッカ! 夏の日差しが燃えるように反射してましたよ。

 関西軍団さん一同およびチキチキ一同初の合同ツーリング。 記念すべき顔合わせ! 
遠巻きには国境のないセブンデイで顔見知りかも知れませんが… 上手く馴染めるか、ちょっと緊張&心配しちゃいました。 だけどそんな必要は全くありませんでした。 直ぐに打ち解けて、初対面同士ながらも話が弾んでいる。 これには安心しつつも逆に驚いたぐらいです。

 既に盛り上がってるセブンのパーティー。 関西軍団団長で、今回『あまご村』での昼食の予約から何から何まで手配してくださったI川さんから、大まかなルート説明を受けた後… I川さん先頭でセブン11台出発です。 僕は帽子とゴーグル♪ もうヘルメットは必要ないと判断!

 15年以上前に、この近所に3年半住んでいた606ですが… 加西SAはもちろんの事、こちら方面には足を踏み入れた事はありませんでした。 今回のルートは地図で勉強したのに… 加西SAを出てすぐの福崎ICを出た時点で容量オーバー! もし僕が先頭だったら知らない地名で路頭に迷ってたこと間違いなし。 上手い具合に関西軍団さんがチキチキを挟んでくれていたので安心でした。 なにせ中国自動車道と播但連絡道路はJCT化されておらず… 一旦高速道路を出るような形だったので料金所を通過しなければなりませんでした。

 また、播但連絡道路はETCが無くて通行券を抜き取る料金所。 福崎北ランプ料金所で通行券を抜き取った順に路肩で後続を待ち…バイパスにも似た有料道路をセブンのパーティーは進みました。 

 次から次に現れる絵に描いたような尖がった山が印象深かった。 退屈しない緩やかなカーブや、セブンの排気音を楽しめるトンネルも素敵なタイミングで登場。 緑も新鮮で目に優しくて気持ちイイ! 交通量は多かったけど…景色を楽しみながらのツーリングができる良いペースでした。 山間部という事で、加西SAよりも空気が何倍も乾いてたので、キャブも気持ち良く吠えてます。 ゴーグルの奥はカマボコのような目だったはず♪

 播但連絡道路は片側1車線がほとんどの優しい道でした。 東海北陸自動車道みたいな感じですが、景色は新鮮です。 東海北陸自動車道から見る山は横長の『山〜♪山〜♪』という景色ですが… 播但連絡道路から見る山は『山っ!山っ!』と本当にスイカバーみたいな形です。 タネのチョコレートがまた美味いんだわぁ。

 セブンがズラ〜ッと並んで走る景色は非日常! 前から3番目ぐらいに位置して走っていたので対向車のドライバーや助手席の人と目線がよく合いました。 サングラスしてるから相手からは分からないと思うけど… 見られサドの606は、兵庫県でもハンダチ王子♪ 

 播但連絡道路を生野ICで降りました。 もちろんETCなんてモノはなく… 現金で通行料金を支払います。 ETCに慣れてる昨今… ちょっとした人とのふれあいが懐かしくもあり、嬉しかったりもします。 便利になる反面で、こう言った『ふれあい』が失われてしまうものなのですね。 
 『ピンポ〜ン♪』という電子音と同時にバーが開くのと… 『はい、ありがとね〜♪』という一声でバーもなく通過できるアナログな料金所。 いつしか100%姿を消す運命にあるのだろうけど、この温かさだけは一生記憶に残しておきたいと思いました。

 生野ICを降りてからは懐かしい雰囲気満載の小道(国道429号線)を進みました。 凄く狭いけど国道です! 生野ダムから流れる市川と並行したり重なったりする涼しい道でした。 川で遊ぶ子供達は本当に涼しい光景。 ズボンを捲くり上げて両足川に突っ込んで缶ビール片手に半日過ごせたら言う事なし! そんな静かで楽しい景色を眺めながらのツーリングは最高です。 

 だんだんとクネクネした道に入ってきました。 I川さんも気持ちよく走ってます。 民家もなく、人通りも無さそうだったので、僕もペースを上げました。 ところが1台ペースカーに捕まってしまい、敢え無く周回遅れ。 ペースカーもそこそこの速さで走ってくれれば嬉しいのですが、1速ではエンジンに負担かかるし…2速ではアイドリングに近い回転数キープ。 そのうちに606号の持病が再発。 ゲロゲロゴボゴボガーガーとキャブからもマフラーからも『吹けてませーん!』という爆音が木霊した。 
 「え"っ!またかよ!」と何度も空吹かししても『吹けてませーん!』という惨めなBDRサウンド。 I川さんのエンジンも吹け上がりが悪かったみたいで、路肩にプチ停止。 そこで606号の不調は更に悪化! 

 このまま走り続けるのも嫌になるくらい調子悪い。 プチ停止していた時に大きなスズメバチがボンネットに着陸。 『怖ぇっ!』と思いながら身動きできない僕は観察するしか術がなかった。
 このスズメバチはお尻から黄色い液体を出しながらボンネットの上を匍匐前進するから大変! 「ぎえ〜!汚い!酸化する〜!」と兵庫県の中心で叫びたかった。
 エンジン不調でスズメバチの嫌がらせ… 誠の『泣きっ面に蜂』状態。 
 プチ停止はI川さんのエンストによるものだったので直ぐに出発したけど… 蜂が転がってきて、こっちの来ないか心配で発進できなかった606号。 助手席にあったタオルでスズメバチを振り払って最スタートしましたが… ゲログボガボグルルルと全然吹けない606号はガックンガックンしながら山道を進みました。

 少し進んだ路肩駐車場で小休止。
本当なら皆の写真を撮ったり、景色を楽しんで和気藹々とした雰囲気を満喫するつもりだったのに… ボンネットを外して3番のプラグを抜き取ったら… やはり真っ白。
 今日こそは100%ツーリングを楽しめると思ったのに… ここぞ! という時にどうして死ぬのか3番! 雨天中止さんがキャブの状態を点検してくれたり、怪しい箇所を診てくれてる横でチェリ井さんは力任せにインナーベンチュリーを引き抜こうとするし… 
 (T。T)やめてくれ〜! チェリ井さんの力でインナーベンチュリーを引っ張られたらフレーム交換に至ってしまう! 
 雨天中止さん曰く… メインジェットの口径が小さいとの事。
そんな事言われても大きな口径のジェット持ってないし… 

 ところが帰宅して気がついたのですが…
メインジェットはエンジンの慣らし用に口径の小さいのと交換してあったのです。 しかも通常のジェットを助手席に積んであった事を忘れていました。 テンパリロックンロールだったので頭の中が真っ白だったし… スズメバチが這いずり回ったボンネットを洗いたかったし… 此処から先は吹けない606号で帰る事になったのが原因で白目剥いてました。

 結局、皆さんにはご迷惑をおかけするという事で、いつ墜落しても皆が止まれる2番手で進む事になりました。
此処から『あまご村』までは30分前後。 いろんな重荷を背負っての出発となりました。 しかも此処から先でハプニングが続出する事も知らずに…。 
 
 (^-^)後編につづく♪