606の息抜き 其の壱拾壱
 久しぶりの『606の息抜き』です。
たまには単独で好き勝手に中距離を走るのも楽しいですね(^-^)  『一石二鳥』という言葉が好きな606。 4月8日は@エンジンの慣らしの仕上げ Aツーリングの下見 BSTOさんにご挨拶 C旨い物探し…という感じで計画を実行しました。

 ■4月8日 (日曜日)■
 週間天気予報で日曜日が晴れると分かると同時に、英国 Radicalmotorsport Ltd代理店であるSTO坂倉さんの携帯に「日曜日の早朝にお邪魔しま〜っす♪ で〜…道を教えてください。」と電話しました。 せっかく箱根まで行くならね! もうどれくらい「今度お邪魔します! 涼しくなったらお邪魔します! 暖かくなったらお邪魔します!」と言い続けてきたのだろうか? 『きっかけ』は大事ですね。

 STOさんにアポ完了。 天気も上々で土曜の夜は仲間数人で日付変更線ギリギリまで飲んで騒いでヘロヘロ。
少し寝ただけで午前4時に起きました。 午後9時ぐらいまで降り続いた雨のせいで所々水溜りができてましたが路面はほとんど乾いてました。

 本当は午前4時ぐらいに出発したかったのですが… 充電不足で目覚ましを1時間乗り過ごして、ダラダラと準備してチキチ基地に到着したのが午前5時でした。 これも単独の強み! 時間を気にせずに動けるのは楽ですね。
眠たかったし、雨上がりでローテンション。
しかし不思議な事にガレージから出したセブンを見ると一気にハイテンションになっちゃう♪ 

 午前5時… そりゃあエンジンを掛けるには毎度の事ながら勇気が必要です。 マフラーは空き地に向かってますがセブンと隣の家との距離は1bぐらい。 排気音も然る事ながら振動は結構あるだろうなぁ? 毎回『ゴメン!』と一言呟いてスターターボタンを押す。 ウ… グ ウ… ウ…  また掛からない! いちご狩りツーリングの朝と同じだぁ。 いや! あれから2週間動かしてないから症状は重い。 今回は掛かる気配もない。 何度もキルスイッチを戻しては入れてスターターボタンを押すけど掛からない。 雨上がりの午前5時に外でピーピーガチガチやってる馬鹿息子。 今回はブースターケーブルが必要だと判断しつつも「もう1回! もう1回だけ!!」と往生際の悪い606。 そのうちにウグググググとセルモーターが回ったので「おりゃー! 一気に掛かれ!」と気合いを入れたら… 掛かりました。

 セルモーターかな? バッテリーかな? 一旦掛かれば後は大丈夫だから… 『早く帰ってバッテリー交換』する事を計画Dとしました。

 暫く暖気した後に音羽蒲郡ICを目指して出発。
道を間違えて細い道に入り込んでしまったら、路面ウェット! テンション下がりつつも気を取り直して走っていると、オレンジロードのトンネル付近で濃霧! 山の中で街灯も乏しい。 トンネルの中のほうが明るいぐらいでした。

 音羽蒲郡ICを通過して赤塚PAでヘルメットを被りプチ全開モード。 12月3日以来『全開』していないから結構ビビってます。 そろそろと赤塚PAから合流車線に向かいます。 ヘルメットを被ってないと排気音が良く聴こえます。 しかしヘルメットを被ると不思議な事にキャブの吸気音が良く聴こえるようになる。 気持ちよかった〜♪ クォーン! クォーン! 3000回転を超える辺りから一段と乾いた吸気音に変わり… 4000回転… 5000回転… 6000回転とスタックの針が右に振れる毎に12月3日から今日までのストレスが放出される。
 最初のトンネルでは5速4000回転でキャブの音に酔い痺れて、次のトンネルでは4速6000回転を楽しむ。 この回転域は排気音も重なるので尚嬉しい♪ 愛知県を出るまでに長かった606号のトンネル時代を抜け出した気分でした。

 三ヶ日ICを越えてからは慣らしモードの一定回転数にて走行。 牧の原SAで燃料補給。  ここからはレーシングカートのエンジンを慣らす時と同じように踏んでは緩め…踏んでは緩めの繰り返し。 カート(KTやPRD)のエンジンとBDRを同じ扱いにする気はありませんが… なんとなく嬉しいじゃないですか。 エンジンの回転の上がり下がりも滑らか。 やはり(個人的に)BDRには10w−40の粘度が最適かな? キャブも完調でストレス無し!!

 だんだん… そう! だんだんと日本坂トンネルが迫ってきた。 記念すべきエンジン慣らしの総仕上げ場所に決めていた場所。 そうさせたのも何を隠そう#19さん操るR−500に全開で抜かされた3週間前のツーリング。 
トンネルの随分前から低速走行でジワジワとパワー充電。 ストレス充電とも呼ぶ! 5速80km/hぐらいで日本坂PAを通過。 パラパラとキャブの音しか聴こえない回転&速度域。 右ルートでも左ルートでもどちらでもOK。 目の前が開けた左ルートにそのままのスピードで進入。 2・3回空ぶかしをした後に3速にシフトダウン。 タコメターは一気に跳ね上がり… さらにアクセルを踏み込むから右に進む! スピードメーターは目に入らない。 8500回転で4速に叩き込み、直ぐに5速にシフトアップ。 

 『速ゃ気持ちイイ』というのがトンネルを抜けた時に思った感想。 とりあえず来週にでも再度オイル交換をしてあげようと思いました。

 日本坂トンネルを抜けてからは、のんびり走りました。
路肩の防音壁の外側で咲く桜を眺めながら… 長かった606号の冬を抜け出した『春』を感じながらね♪ 元気な606号に戻って良かったと…アレからの事、コレからの事を会話しながら富士川SAに到着しました。

 当初の計画では、御殿場ICで降りてから箱根スカイライン⇒芦ノ湖スカイラインへと進むつもりでした。 しかし、この道も飽きたので沼津ICからSTOさんに寄って、芦ノ湖スカイライン⇒箱根スカイライン⇒御殿場ICへと進むルートに変更。 
 富士山がデッカク見れる富士川SAの片隅に606号を止めてトイレ&コーヒー休憩。 コーヒー飲みながら坂倉さんに電話しました。 「沼津ICからなら1時間で来れるよ」と教えてくださったので、8時過ぎには到着できる計算です。
 電話を切って606号に戻ったら女子高生か中学生か分からないけどお揃いのジャージを着た集団に囲まれていました。 「も…戻れない」 ひとしきり写真を撮られて散って行きました。

 簡単な地図を見直して、容量の少ない頭にルートを叩き込み… (ここから先は)ゴーグル&帽子で、のんびり走行を決め込んで出発。 プチで遅れたし! しかし富士川SAから本線に向かう道は名古屋方面に向かうんじゃないかという錯覚が起きてしまう。 スッゲー焦りました。

 沼津ICまでは20数km。 すっかり高速道路に飽きてる状態。 沼津ICから国道1号線に向かう道って超広いですね! 片側3車線。 しかも長い下り坂です。 キックボードで楽に下って来れますね♪ 
 セブンを買って処女航海が沼津だった事を思い出します。 15年前にクラムシェルでスペアタイヤ積んで当てもなく沼津に降り立ったのは『GT・roman』の影響そのもの。 何処をどう走ったのか全く思い出せませんが… 沼津ICで降りて、沼津ICから上がって帰った事だけは確かです。 なんとなくモノクロでしか覚えていない景色だけど、雰囲気は全然変わっていない気がしました。

 道路案内標識に従って進み… 国道1号線に合流しました。 直ぐに『←伊豆・箱根』という案内標識を発見したので、矢印に案内されるがまま進んだら…休日の早朝よろしく状態の町に突入。 どう見ても考えても国道1号線じゃない。 すぐにUターンしたかったけど脇道狭いし、コンビニの駐車場も歩道の激しい段差で利用できない。 随分直進した末に交差点で(スピンターンする勇気がなかったので)グルリとUターンして国道1号線に復帰。
 復帰したけど… 沼津からの国道1号線はややこしい(>。<) 大人しく左側走ってれば左折レーンになるし… 3車線あったかと思えば1車線になっちゃうし… なんとなく信号で止まった小さな信号が、分岐点だと気がついて右折レーンに移動できて良かったけど、もし信号が青だったら永遠に直進し続けて芦ノ湖スカイラインまで行ってたかも! 信号で止まったおかげでSTOさんに向かう道に進む事ができました。

 分岐点である信号を曲がってからは結構狭い道になりました。 『昭和の道』という感じ。 目標の病院施設を通過して「ここら辺だよなぁ〜♪」ととキョロキョロしながら徐行運転。 STOさんを通過して直ぐに「あれっ! いま看板あったぞ!」と急ブレーキ。 交通量の少ない道だったので、ゆっくりバックして、急な坂道を登った所にSTOさんはありました。

 「おはようございます! お久しぶりです!」と、出迎えてくださった坂倉さんに挨拶をして、即行でトイレを借りました。 だって富士川SAで飲んだコーヒーのせいで沼津IC降りてから辛かったんだもん。
 此処までの来るまでのストーリーを語った後でショップの中に入りました。 低い屋根と広い工場が凄く印象的です。 元々は椎茸栽培のハウスだったらしく、その後はプラスチックの製造工場になったらしい。 壁や屋根が椎茸栽培をしていた感じがあります。 坂倉さんがショップに変身させるまでには凄い努力があった事でしょう。

 工場の中には黒・赤・黄色のラディカルが3台置いてありました。 本当なら5台のラディカルが並んでたそうですが、清水港での検査が遅れてて月曜日に2台運ばれて来るらしい。 そんなラディカルの説明や工場の事を教えてくださり、いろいろ驚きもあり面白さありで…勉強になりました。
 なんたってゼロからの出発だったラディカル。 今後、この工場がどのような発展を遂げるのか?
ケーターハムカーズと同じような出発だった。 今ではとてつもなくデカイ工場になってるけど… STO(坂倉・テクニカル・オフィス)さんも同じようになって、ラディカルを広めてほしいと思いました。

  『セブンの生き字引』とまで呼ばれていた坂倉さんと、『昔のセブンと現在のセブン』 そして『昔のセブン乗りと現在のセブン乗り』について話し合いました。 ラディカルの事は伺うばかりだったけど… 2つの話題については長時間意気投合して話し合い、盛り上がりました。 凄く凄く勉強になりました。 熱いコーヒーを飲む暇がなくて、冷めてしまうくらい話込んだ。 来た甲斐があったなぁ! 忘れていた事や忘れてはイケナイ事などをいろいろ教えてくださったし… セブン乗りの大先輩と1対1で語り合えた事は財産です。
 次回はツーリング途中で焼肉をやらせて頂く約束をし… 記念写真を撮ってSTOさんを後に箱根を目指しました。

 国道1号線までの細い道は田舎道だったので、のんびり楽しく走りました。
桜も8分咲きぐらいで、花に勢いがありましたね♪ 道に迷う事なく国道1号線に合流。 暫く走ったら『←芦ノ湖スカイライン』の案内標識を発見。 スルスル〜っと左折して、キャブの吸気音と排気音を轟かせながら気持ちよく料金所を目指したのだけれど… 頭上には厚い黒い雲に覆われてきてます。 ここまで来て雨雲を避けて戻る事はできないので、通行料金を支払って全開走行。 気持ち良かった〜♪ 直ぐに『やぎさんコーナー』の駐車場に到着。 本気走りのセブン2台を発見しましたが、606号は目立たない所に駐車してたので通過しちゃいました。 

 此処では美味しい牛乳を買ったり、ヤギさんを見て遊んだだけ。 霧が出て寒い瞬間もあったけど、15分ぐらいベンチで仮眠しちゃった時は太陽ポカポカ♪ 太陽の布団って本当に気持ちイイですよね! 結構空いてたので気楽に過ごせました。 

 10時半ぐらいまでの30分間、ボケ〜っと過ごして箱根スカイラインを通って御殿場ICを目指したのですが… 結構ガードレールを突き破ってクラッシュしていた乗用車が多かったです。 しかも狭い所で! カーブの直ぐ先に仲間が車を止めてるから危ないのナンのって…。 事故ってるリアルな標本を眺めながら通過して「自分も気をつけなきゃ!」と安全運転を誓うのでありました。

 御殿場ICから富士川SAまではノンストップで進み… 此処でプチ休憩&燃料補給。 これで家までの燃料は安心です。 此処のGSは一般道からでも燃料補給のに入れるのかな? 何だか不自然な進入路がありましたが…どうなんでしょうね?
 昨夜遅くなった事と今朝早かった事の結果が寝不足。 おかげで帰りは激疲れです。 ヘルメット被ったら平和で寝てしまいそうだったので、チキチ基地に帰還するまでゴーグル&帽子で進む事に決定。 暖かかったので苦にはならなかった。 むしろ楽しかったです。 眼球以外はね!

 ル・マン24時間耐久レースの泥人形タイムにも似たお昼ぐらいの時間。 乗用車だったら間違いなく居眠り運転になってただろう。 これまたセブンの摩訶不思議なんだけど…目が冴えてしまう。 これまた一気に赤塚PAまで爆走。 トイレ休憩しただけで606号に戻ってビックリ! たっぷりの虫があらゆるところに付着している。 黄色いセンターミラーは気持ち悪いぐらい貼り付いてるし… バードゲージも一番前だけじゃなくて垂直・平行問わずに点々と貼り付いてるではありませんか。 洗車モードでシートに収まり… チキチ基地を目指しました。

 チキチ基地には午後1時半ぐらいに到着。 即行で洗車したかったけど… まずはバッテリー交換が先決! さっさと外して近所のイエローハットさんに買いに行きました。 ところが! いつもなら売れ残りみたいな状態で1個だけ置いてある606号専用バッテリーが無い。 親切丁寧&明るい店員さんが一生懸命探してくださったけど西尾店には無かった。 「明日中には届けてもらって準備しておきますから…」という事でお取り寄せになりましたが、月曜日の夕方には新品載せました。 
 チキチ基地に戻ってからは久しぶりの大洗車大会。 真夏でもないのに虫の付着が多いのは何故か疲れきった脳で考えながらゴシゴシと濡れタオルで夏の死骸を除去。 ラジエータには、てんとう虫もミイラになってるし… 大きなバッタだと判断できる血のりもボディに残ってました。 いつもなら30分弱で終わる走行後の洗車…軽く1時間ぐらいかかりました。

 午後3時に任務完了。 半分しか開かない目。 ポカンと開いた口。 頭は左斜め45度に傾いたまま帰宅。
さすがに疲れたけどビールは飲みたくなかった。 冷たい水で喉の渇きを潤して、倒れるように仮眠しました。 2時間ぐらいの仮眠。 気持ちよかったわぁ〜♪
 それから風呂入って画像の整理をしました。
こんなハードな『606の息抜き』であっただろうか?
『606の息抜き』シリーズで再三訴えてきた『息抜きの必要性』が問われる其の壱拾壱になってしまったけど… 遊び過ぎる事(息抜きのし過ぎ)も実は大切な事なんです! …ね?

by606