突然現れた白いバイク!!  僕の後ろを走っていたセブンの前に出て追いかけてきました。 「うっひゃ〜あ! こんな遠くで白バイに御用かよ!」とミラーで確認したら… スクーターに乗った普通のおばさん。 両脇に汗かいて、うどん屋さんに到着しました。 

 風が吹けばセブンが真っ白になりそうな砂利と砂埃の駐車場。 白っぽいプレハブの建物には『セルフサービス釜あげうどん てら屋』とドッカーンと書いてありました。 「え? セルフ?」 セルフのうどん屋さんなんて入った事ないし… 西尾には無いような気がします。 自分で麺を打って、自分で湯がいて、自分で盛りつけて、食べたら自分で食器を洗うのだろうかと心配した。 お釣りも出てこなかったらどうしようかとも思いましたよ。

 『かけうどん』『ぶっかけうどん』『湯だめうどん』『ざるうどん』『釜あげうどん』『冷かけうどん』って紙に書いたメニューだけでは全く分からない。
『かけうどん』と『ぶっかけうどん』の違いが理解できないし… 『湯だめうどん』なんて初めて聞いた! てら屋さんに来てようやく異国の地に舞い降りた気がしました。 舞い降りたとは言え、地に足が着かない状態。 オロオロしてる僕を見て、にっしゃんさんが、「ぶっかけうどん(中盛り)の冷たいのがお薦め!」と言うので、それを注文しました。

 おぼんを持って進み… ピカピカとキレイな麺が丼に入ってるだけで、その横に汁らしき物を置かれました。 ネギを好きなだけ麺の上にのせて進みます。 続いてトッピング。 天ぷらがたくさん並んでました。 僕は竹輪の天ぷらが大好きなので迷わずチョイス! その横にはコロッケもあったので、皿に取って精算。 500円くらいだったかな? 

 『ぶっかけうどん』とは、麺だけの丼に別容器の汁を『ぶっかける』から『ぶっかけうどん』! …なのかな?
しっかり『ぶっかけ』ました。

 プチトラブルに付き合ってた僕らよりも先に到着していた皆さんは、すでに食べ終わって寛ぎモード。 皆に見られながら食べるのはツライ!
たぶん初めて食べるであろう本場の讃岐うどん。 腰が強く、舌触りも歯応えも抜群♪ うどんでも蕎麦でも噛んで食べる僕を見て、隣に座ってる人から「讃岐うどんは噛まずに飲み込むように食べるんだ!」と言われ… 「そうなのか!」と即実行。 だけど喉に引っ掛かってゲロ吐きそうになりました。 胃袋から喉まで繋がったみたいな腰の強い感触だけは楽しめました。 ウンチク言われた隣の人も噛んで食べてましたわ。

 コロッケはソースをかけて食べる物だと…生まれた時から信じてた僕は、またまたショック! コロッケも、うどんの中に入れて食べるらしい。 にっしゃんさんは「なんでソースの匂いがするんやぁ!」と怒ってました。 うどん食べるだけなのに疲れたよ。 
 でも美味しいうどんだった! 
 20年前に神戸の国道2号線沿いにビニールシートで作られたラーメン屋さん、通称『2国ラーメン』が凄く旨くて好きだった。 バイクで片道1時間かけて食べに行ったなぁ! スッゲー寒い日でも食べに行った。 スッゲー流行ってた。 そのラーメン屋さんは味(ラーメン作り)に自信があったから店の作りには全く無頓着。 個人的には演習場でラーメン食べてる感覚。 だけどお金が溜まって立派な店を建てたら流行らなくなりました。 僕も行かなくなったよ。 あの雰囲気と味じゃなければ美味しくないんだろうね! てら屋さんも庶民感覚&昭和の感覚で、僕は凄く好き♪ 
 お店の女性から「何処から来たの?」って声をかけられて「愛知県からです」と答えたら、優しい笑顔で元気つけてくれました。 どんな店でも喋りかけてくれるのは、客からしてみたら嬉しい事ですね。 

 本当はゆっくり味わって(よく噛んで?)食べたかったけど… 大勢を待たせてのんびり食べてるワケにはいかなかったので、本当に喉越しだけで食べたような感じ。 ここから再びセブン20台が一気に五色台という山を目指して進みます。 またまたリックマンさんの後方を走ろうと思ったら、関西のT川さんのクラッチワイヤーを完璧に修理する為に別行動。 どんどん交差点に消えて行くセブンに焦りながら606号も出発。 なんとか先導していただけるセブンを見つけて後を追いました。

 交差点を左折する時に606号のウインカー用のインジケーターが激しく点滅してるのを確認しました。 これはヘッドライトを外した時に起こる現象で… 左にウインカーを出した時にだけ起こったから、左のヘッドライトが異常を起こしてると判断。 帰りは間違い無く日没を過ぎるからヘッドライトが片目では心配。 ましてや高速道路がメインになるので心配×100ぐらいで…気分は急降下。 五色台の駐車場で孤独に修理すればイイや! と、昼前から凹むのをヤメました。

 移動する道中、祭りの山車がたくさん移動してました。 賑やかい雰囲気の横を賑やかい車が通過して行きます。 スッゲー注目を浴びて606は快感でした。 祭りの男集は缶ビール飲みながら楽しそう! 暑かったもん! 僕も飲みたかったわぁ〜!
 さらに進んで海岸沿いに出てビックリ! 瀬戸大橋を真横から眺める事ができる。 こんなアングルから瀬戸大橋を見た事がなかったので、脇見運転バリバリ。 さすがに怖かったから左目で瀬戸大橋! 右目で前方という技を使いながら走りました。 たぶん…この景色を見せるが為に遠回りな道を選んでくれた香川の皆さんの心使いが痛いくらい嬉しかったです♪

 鋭角に右折して一気にワインディングロードに突入。 「五色台に来たんだな!」と思いました。 気持ち良いペースで駆け上がり… 展望駐車場に到着しました。 20台以上のセブンを逐一整列して…目立ち度20倍! 強い日差しの青空でアルミボディは輝きまくってた♪ 此処で暫し御歓談。 
 とりあえず僕はヘッドライトの点検をしました。 そしたらヘッドライトではなくて、左のウインカーが点滅してなかった。 ボンネットとノーズコーンを外してコソコソやってたら、「ハザードだして点かなかったら球切れだよ!」と、いながきさんに教えていただき… ハザードをだしてみたら点かなかったので…結果、球切れ。 GSで燃料補給のついでに交換すればOKだったから気分も復活。 気楽になったので、懐かしい匂いのする昭和の雰囲気バリバリの峠の茶屋風の売店に向かいました。

 この売店… 箱根(やぎさんコーナー)の売店みたいな感じではなく、普通の民家の軒先で店をやってる感じ。 まぁ確かに民家なんだけど…スッゲー景色の良い所だから羨ましい反面、煩い車やバイク、それに騒ぐ人も来るだろうから大変だろうなぁ! たこ焼きとかソフトクリームなどがメインだけど… この日は暑かったぁ! 最初はソフトクリームを買いに行ったワケだけど、カキ氷の看板を発見して突然の心変わり。 メロン・イチゴ・レモンまでは何処にでもあるメニュー。 しかしこの売店には『オレンジ』なるものがある。 「これは買いでしょ!!」と言わんばかりに注文しました。 「オレンジは美味しいよ♪ うちのお薦めだよ♪」とオネエさんが笑顔で言いました。 300円払って山盛りのカキ氷を受け取ると、たっぷりとシロップがかけられてて… 珍しいオレンジ味のカキ氷を一口… (^0^)美味ぇーっ! オレンジ味というよりもマンゴーに近かったような感じ。 氷も雪のように軟らかくて最高でした。 氷のフワフワ感とオレンジ味…一口で二度の初体験♪ 本当に美味かったよ!

 これはオマケの話しだけど… 売店の前の自販機でファンタの『サイダー味』を発見! 飲んだら何の変哲も無いサイダーでしたが… ファンタサイダーなんて聞いた事がなかったから嬉しかったです。 う〜むむむ…コレを土産にすれば良かったと、スッゲー後悔してる606なのよ〜!

 カキ氷は売店横の瀬戸内海&瀬戸大橋が一望できる見晴らしのイイ所で、独りぼっちで食べました。 完璧に夏のひと時♪ 身も心も癒された〜♪ 木陰でのんびり食べて、サイダー飲みながら皆の所に戻ったら「おう! 五色台のステージを攻めに行こうぜぃ!」と誘われました。 正直、カキ氷とサイダーで骨抜きになった606は横になりたい気分でした。 が! どんな所なのか走らない事には分からない。 なんたって此処まで真っすぐしか走ってないからカーブも走ってみたくなって… 皆と一緒に走りに行きました。

 【606的、五色台の感想】
 @空いてて走りやすい。  Aカマボコが少なくて車と腰に優しい。  B意外とブラックマークが無い。  Cカーブの先が見えるので安心。  D色台。(なんてね!) 

 目がショボショボで『全開』なんてとても無理! 走りたい(曲がりたい)けど帰りもあるから1往復しただけでギャラリーやってました。 不法投棄が凄い場所だったけど… 山を汚すと山の神様に怒られるよ。 一度汚れ出したら止まらないから困ったもんですね。

 結局、頭文字D…じゃなくて、疲労度Dになる前に駐車場に戻って休憩。 のんびりセブンの後ろで座ってました。 そして歩くと疲れる(靴だけに)窮屈なレーシングシューズを脱いだら足が凄く楽になり… これまたなんとも窮屈な靴下を脱いだら横になりたくなり… ついつい地べたで横になるモードに突入! いくらなんでも地べたは下品だと思ったので、小高い丘を登って、テッペンの屋根のあるベンチをベット代わりに横になりました。 ひんやり冷たい木製のベンチ。 少し硬かったけど全身の疲れが抜けていくようでした♪ 駐車場は風が無くて暑かったけど、此処は冷たい風が瀬戸内海から時々強過ぎるぐらい吹く。 超気持ちイイ〜! スッゲー勢いで眠りに落ちました。 

 白い雲が流れる青い空。 笑いながら黄色い蝶を追いかけて走り回り… おもいっきり転んでも草がクッションの代わりになって痛いよりも心地良い。 そのまま大の字になって青空を真下から眺める。 遠くから仲間が「本多さ〜ん! 本多さ〜ん!」って呼んでいる。 ふと起き上がると皆がセブンに乗り込んでエンジンを掛けてる。 『?』 どこまでが夢? 「本多さーん、行くよっ!」と言われて我に返り、慌てて靴下を履いて…レーシングシューズを履いて丘を駆け下りましたわ! 

 「次は何処行くの?」と、ムンクの叫びに似た顔して機関銃のように手当たり次第に聞いたら… 「昼飯食べに行きます。 最初に集まった場所に程近い所ですよ。」と教えてくださいました。
 606号に乗り込んでベルトしたり帽子を被ったりしてるうちに先頭は出発し始めたので大慌て!
 今度は来た道を引き返さずに新鮮な道での帰路。 途中までは広いワインディングロードでしたが、急に細く激しいカーブの連続する下り一辺倒の道になりました。 その頃には疲労度Bぐらいだったので楽でした。

 だんだんと市街地に近くなり、セブンのパーティーはバラバラになってしまった。 後ろ姿では余計に誰が誰なのか分からなかったので、とにかく僕は香川ナンバーの車に先導してもらうのに精一杯。 そのうちに来た道と同じ片側3車線の高速道路下の国道を走りました。 時々たくさんのセブンと合流したり、見えなくなったりの繰り返しで進むうちに… 大きな競馬場のある大きな交差点で赤信号停止。 606号が運悪く先頭になってしまった。 ルンルン気分で走っていたのに一気にドキドキモード! 長い事信号で待たされ…青で発進した頃には前のセブンは全く見えなくなっていた。 「ここ右折したのか?」「まだ真っすぐ走れば良いのか?」「藤原紀香?」 と、ぶつぶつ言いながら後続の香川の人が606号を追い抜いて、前を走ってくれるようにゆっくり走り続けました。 しかし誰も前に出てくれない。

 しばらく走ったら真後ろにロータスカラーのセブンが張り付いてくれました。 ホーンを鳴らされたのでミラーで確認したら、「次を左に曲がるんだよ!」とジェスチャーで教えてくれた。 慌てて一番左の車線に移動して左にウインカー出して左折の態勢をとったら勢いよくホーンを鳴らされて… 「この次だよ!」というジェスチャーをしてくれました。 うむむむ…ジェスチャーは難しい♪

 交差点の案内標識には『←高松港』と書いてあったのを覚えています。 「そっかぁ! 船で帰る東海勢の為の粋な計らいだな。」と直ぐに分かりました。 基本的には僕には遠回りだけど… まぁ天気も良いし、のんびり行きますか。

 着いた場所は大きなスーパー(百貨店?)の駐車場。 スーパーの入口から一番遠い端っこに20台近いセブンを所狭しと駐車しました。  時間は午後2時ぐらい。 東海勢の4名は3時半に高松港を出航するフェリーに乗らなければならず…3時には高松港に到着を予定しているので、結構時間に追われ気味。 僕も2時ぐらいには帰路につく予定だったので、GSでウインカーランプを交換して高速に上がりたい気分でした。 
 しかし、せっかく此処まで来たのに速攻で帰るのも淋しい。 にっしゃんさんや香川・関西の皆さんとあまり喋ってないし… 丘の上で昼寝しちゃったもんなぁ〜♪ それにPAやSAでセブンから離れて独りぼっちで御飯食べても美味しくない。 この時間なら昼飯と晩飯を兼ねた食事ができそうだから皆さんと喋りながら御飯を食べる事に決めました。

 直ぐ近くのマクドナルドでも良かったけど… スーパーの駐車場から暫く歩いて、真っ黒な顔して…汗とホコリとオイルと排気ガスにまみれた格好で綺麗なレストランに入りました。 真っ白なおしぼりも直ぐに真っ黒! 右耳を拭けば黒い塊が出てくるぐらい。  セブンで遊んだ証拠だね!

 メニューの注文方法も分からず、ただただ時間だけがイタズラに過ぎていくばかりで… フェリーに乗る方々は焦られてました。 僕ものんびりメニューを選んでたら申し訳ないと思い、適当に注文しました。(支払いで想像以上に請求された) 食べた料理は美味しかったです。 セルフのパンも子供の拳ぐらいでしたが、15個近く食べた。 家に着くまで何も食べ無くてもいいように… まるで向日葵の種を頬に詰め込むハムスターのように…ガンガン食べました。 

 途中、フェリー組の4人と案内の方が帰られました。 僕も帰宅モードだったけど…ついつい皆さんとお喋りモード。 淡路SAから一緒に来た仲間も帰りは瀬戸大橋経由で一緒に帰る事になったので、ルンルン気分。
まだまだ写真はいっぱい撮れると思って嬉しかった。
午後3時半ぐらいにお店を出て、スーパーの駐車場に戻りました。
 
 4・5台のセブンが帰られた後だったけど…それでもセブンはたくさん停まってる。 にっしゃんさんがウインカーランプを提供してくださり、速攻で交換しました。 スッゲー助かりました。 『切れる』と思って積んできたアクセル&クラッチワイヤーは大丈夫だったのに… 積んでなかった豆球が切れるとは…情けない。 まぁ、豆球の交換はネジを2個外して締めるだけだから時間はかからないし、苦労も無い。 だけど交換してる最中に皆さんは出発準備完了。 大慌てでセブンに乗り込んだので、にっしゃんさんに切れた豆球を渡したまま…お礼も言わずに自分の事をやってしまった。 申し訳ありませんでした。

 スーパーの駐車場を出て一斉に高速道路に向かうつもりがバラバラになってしまった。 直ぐに高速道路に乗ると聞いていた僕は、スーパーの駐車場でヘルメット被ったよ! スッゲー恥ずかしかった! スーパーの駐車場からヘルメット被ってゼッケン貼ったセブンが出てきたら『変』だよね! まだレーシングスーツ着てなかっただけマシかな? しかもバラバラになってしまったので狭い路地も走り抜けたし… そんな狭い路地でヘルメット被って待つのもまた『変』でした。 後で聞けば皆さんGSに行ってたらしい。 606号も燃料が少ないから入れたかったのにー!
 
 高松中央IC入口で、ヘルメット被って皆さんを待ってるのもカッコ悪かった。 バラバラになったけど、全車無事に合流。 皆さんと別れるのは淋しかったけど… ここから瀬戸大橋をセブン5台で渡るのがスッゲー楽しみだった。 僕は高松の締め括りにと、高松中央ICの別れ際の写真を撮ってたら… いつの間にか皆行ってしまった。 焦りながらも写真を撮りながら手を振って料金所を通過。 皆に追いつけとばかりにアクセル全開で走りました。

 その差(推定で)30秒。 どんなに追いかけても最後尾のセブンが見えない。 また恐ろしいスピードで走ってるのかと思い、必死で追いかけました。 次のICである高松西を5速全開で通過した時、青い制服に白いヘルメットの人達が大勢整列してるのを確認。 30人ぐらい並んでたかな? マイク・ザ・パイプの集合管から発せられるBDRサウンド! しかも5速全開! (スピードは想像にお任せします。) その音に反応した交通機動隊一個中隊が一斉に回れ右をして怒りの表情を見せてくれました。 右手を高く上げて応援… じゃなくて怒りを露わにしてる元気の良い隊員も見えました。 ブレーキをかけつつも、スクランブル発進して来るかも知れない敵機から逃げるためにも、更にスピード上げて次のICで降りて隠れていたほうが良いかな? って思いました。
 しばらくのんびり走っててもレーダー(センターミラー)に敵機の赤い回転灯は映らなかったので安心しました。 しかし、いつ何処で敵の高射砲が待ち構えているか分からない道なので、レーダー探知機のスイッチは常時ONにしておきました。

 結局、瀬戸大橋は606号だけで渡る事になりました。 昨年渡った時は真っ暗で、橋のイルミネーションしか分からなかったので面白くなかったけど… 明るい瀬戸大橋はイマイチ感動が無かった。 夜の方が綺麗だった! 欲を言えば夕方、暗くなる寸前ぐらいが一番良いのかな? 夕焼けの頃とか…。 
 追い越し車線を超スローペースで走ってる軽自動車の中ではキスしながら走ってるし… 隣の車は抱き合いながら走ってる。 まぁ…いちゃつきたくなる気持ちは理解できんでもないけどさっ! 僕から言わせてもらえば… ただ単に… 『邪魔だっつーの!!』

 どうせ瀬戸大橋のPAに寄っても、こんな奴らばっかりだろうと思ったので…通過! 結局『土産』を買う場所を失ってしまった。

 瀬戸大橋を渡り終えた時に後方から速い車が急速接近。 僕は青か赤い車にプレッシャーを受けやすい性質なので「何だろう?」と考えていたらパッシングされた。 パッシング1発なら笑顔で道を譲るけど… 500発ぐらい撃たれた。(本当は5回ぐらい)  ムカついたけど青い車でノーズが低く…ルノーかプジョーだと思ったので、最高速では太刀打ちできないと思い…道を譲りました。 横を抜き去る青い車…見たらスズキのスイフト。 レーシングモデルって書いてあった、相手にしても仕方ないとは思ったけど… パッシング500発(本当は5回ぐらいね)喰らわされた606号のメンツにかけて負けるワケにはいかない! 対、国産車のリミッターバトルで今度はパッシングして抜き返しました。 それでも必要に追いかけてくるから面倒だったし、燃料も5gしか残ってなかったので鴻池SAにピットインの形でバトルを終了させました。

 だいぶ陽が傾いてきました。 燃料を満タンにして606号をグルリと1周点検し、休まずに出発しました。 SAを出て直ぐに赤い回転灯を確認。 誰か撃墜されてました。 横を通過して大笑い! さっきのスイフト! あのスピードでロックオンされては減点&罰金では済まないだろうなぁ。 間違い無く交通刑務所行きだと思う。 もし… 高松を出る時にGSに寄って燃料を満タンにしていたら、このSAを僕が全開で通過していたか… バトルを続けて通過していたと思う。 大笑いした後で身震いしたのは正直なところです。

 さすがに怖くなったので、のんびり走り続けました。 そのうちに『神戸西から渋滞、15キロ』という電光表示板を確認。 やっぱり宝塚渋滞は避けては通れないみたい。 だけどこの陽気なら水温が上昇しまくる事は無いと思い…気楽に渋滞にハマりました。

 渋滞の最後尾につくと水温計は79℃から一気に84℃まで上がりました。 「いくら上がっても95℃ぐらいでしょう♪」 と…余裕綽々! しばらくダラダラと進み、坂道発進の連続で左足パニック。 これもまぁ想定の範囲内。 しかし想定の範囲を超えた事態を目の当たりに!! 水温計が100℃を表示した。 「嘘ぉ〜!!」 一旦100℃を超えるとなかなか下がらない606号。 登り坂は続くよ何処までも! 渋滞は続くよ何処までも!! ヤバイ。 マジでヤバイ。 片側6車線が一気に3車線になる渋滞のメッカに突入した時は105℃を超えて恐怖の赤いワーニングランプが点灯しました。 ジャンパー着てるぐらい涼しいのに尋常じゃない水温の上昇。 前の車との距離を開けて、少しでも風が通るようにしてるのに、車が両側から割り込んでくるからブレーキ踏んだり発進したりが返って激しくなる。 108℃まで上がった時はヘルメットの中もジャンパーの中も暑かったし…最後の瞬間を『覚悟』しました。

 渋滞の山の頂上を越えた所からはアッパー気味の風が当るようになり… 渋滞も緩和され始め… 水温は1℃づつ下がってくれました。 1℃下がっただけで凄い安心感。 久しぶりに2速にギアを入れる事ができた頃には赤いワーニングランプも消えて、ドンドン冷えてくれました。 汗をかいた体も一気に冷え始めてきたので直ぐ近くのPAに入って態勢を整えました。

 何処のPAだったかな? トイレに入っただけで直ぐに出発。 本当、帰りは全然休憩無しで帰路を急ぎました。

 ここから先はスムーズに進行♪ 今回最後の給油である、家までの燃料を補給しようと多賀SAに入りました。 「朝も多賀SAに寄ったがやぁ!」と…ここまで来れば帰ったも同然モードで呑気です。 脇目も振らずに真っすぐGSに向かって愕然としました。 GSが長蛇の列! どの列に並ぼうか迷っていたらスタンドから女性が走ってきて「給油口はどちらですか?」と質問されたので、「後ろです」と答えたら20台ぐらい並んでる車をワープさせてくれて、特別に給油してくれた。 待ってるベンツのオジサンが大声で文句言ってたなぁ! 僕は知らんyo~

 「得したがやぁ!」と、30分ぐらい得した気分で多賀SAを出て、此処から先はチキチ基地までノンストップ計画。 『一宮JCT付近渋滞12キロ』という表示は苦にならなかった。 一宮の渋滞は宝塚みたいに山ではなくて平坦だし、止まる事もないからね! しかも運良く606号が一宮を越える頃には渋滞は解消されてました。 

 一宮西PAでヘルメットを脱いで、帽子とゴーグルに変身。 名古屋高速ならこれでOK! 一宮西PAを過ぎたら、止まる所が無いのでトイレも済ませたよ♪ しかし…異常なまでの目の疲れ。 ヘルメットだったらメガネができたけど、ゴーグルでメガネは不可能。 メガネを外して、かなり視力が低下してるのが分かりました。 この先はとにかくゆっくり安全に進む事だけを心がけたけど… 早く帰ってシャワー浴びて冷たいビールが飲みたかった気持ちはアクセルに力が入りました。

 午後9時20分。 無事に帰還。 あれだけあったワナに引っ掛からずに… 故障もなく(プチ故障はあったけどね)帰れた事は本当に良かったと思います。 
 2006年10月8日という日を22時間遊びっぱなしで過ごせた♪ 楽しく&有意義に過ごせたのは今日お会いした方々のおかげです。 
 片付け終わって、シャワー浴びてから念願のビールの栓を抜き… 関西・四国方面に向けて小さく乾杯して飲みました。 旨い酒でした!!

by606
  
おら香川さ行くだ! 後編