ところがっ!! 記念写真を撮るのに絶好の場所が工事中だった。 敵の破壊工作部隊により絶景は無残な黄色と黒色の工事中の看板だらけ! しかも背景にピッタリな広大な海のド真ん中には敵の対陸ミサイル搭載艦が… どこにも記念写真を撮れるアングルは無くて、記念写真は100%無理と判断すると同時にチキチキ小隊は撤収を余儀なくされた。 伊良湖岬占領を目の前にして… こうなればホテルの駐車場か行き着けの店の前での記念写真しか残ってない。 記念写真を撮って再び移動しての食事もテンション下がる! 多数決(してないけど)の結果、僕の昔からの行きつけの店『大浅利屋』さんに行く事に決定! 急いで伊良湖岬灯台を目指して移動しました。 このときプチ坂道発進で後ろにいた△10さんに砂埃を浴びせてしまった。 ゴメンなさい。

 やはり海岸の駐車場は混んでいた。 昔はいつも大浅利屋さんの前にセブンを止めて食事していた606だったけど、ここ何年も大浅利屋さんに顔を出していなかったから偉そうに止める事はできなかった。 とりあえずバラバラにセブンを止めて、僕は偵察要員の如く大浅利屋さんの女将さん(通称:おネエさん)に挨拶しに行きました。 そしたら「お〜!懐かしい!久しぶりに暴走族が来たよ!」と喜んでくれているのか嫌味なのか分からないような歓迎をしてくれた。 「8台だけど止めていい?」と聞いたら「全部店の前に並べな!」と…やっぱり歓迎してくれた♪ おネエさんの勢いは昔と全然変っていなくて、なんとも落ち着けました。

 ここ『大浅利屋』さんは僕がセブンを買って直ぐぐらいからの付き合い。 イコール14年近くの付き合いです。 天気の良い日にブラブラ〜っと渥美半島を1周するのがとても好きでした。 一番最初に行った時はアルミ/グリーンでクラムシェルだった。 スペアタイヤも積んでたなぁ〜! 砂浜だったから、やたらクラムシェルとアルムボディの間に砂が溜まって気になったもんでした。 まだセブンも珍しかった時代で…店の大将も元気に外で大浅利を焼いていた。 僕はアサリ自体が苦手だったけど、大将が「どこから来たの?1個食べてみな!」と差し出してくれたのが最初の出会い。 嫌いなアサリのデカイやつなんて最悪だと思ったけど、頂いたのに断るのは失礼と…食べてみた。 凄く美味しかった♪ 大浅利の味もさることながら、店の雰囲気と大将の笑顔が味付けに艶を出していました。 セブンの話しもしましたが、当時は何も知識が無くて…質問に答えるのに四苦八苦してた覚えがあります。 
 その後は不定期にドライブがてら行ってました。 アルミ/イエローのサイクルフェンダーになって「お?また買ったのか?」「んなワケないだろ」などと…その頃になると大将や女将さんとタメ口で喋れるようになってた。 それからはお店が暇だと大将に悩みを相談したり、人生についても語り合えた。 一年に片手ほどしか行けなかったけど、僕が来た時に僕の雰囲気で何かを察してくれてるみたいな… 笑顔で行っても「何を悩んでんの?」と声をかけられた。 作り笑顔を見抜ける大将にはいつも頭が上がらなかったなぁ!

 いろいろあって大浅利屋さんに来たのは何年振りなのか分からなかった。
 おネエさんは昔と変らず元気そのもので相手してくれた。 「5年ぶりだね〜!」と言われた時は正直驚いた。 確かに5年ぶりぐらいの計算になる。 僕でも何年前に来たのか…真剣に考えないと計算できなかったのに。 そんな女将さん…口はメチャメチャ悪いが冷たくない。 むしろ場が上手く和む。 裏を返せば温かいんだなぁ♪ この店自慢の大浅利をたくさん食べた。 サービスだったいろんな魚のダシが効いてる味噌汁はたまらなく落ち着けた。 メニューにはない刺身もサービスで出してくれた。 その刺身もざっくばらんだったけど嬉しかった。 肉好きなHage73さんでもイカ焼きは絶賛してくれた。 正直、あつあつの御飯が欲しかったけど…残念ながら炊いてなかった。 「残ったら損だから炊かんかった! 来るなら電話せなあかんわ〜!」と、おネエさんに叱られたけど… 今は正午!一番飯食べに来る時間じゃんね! とは言えなかったyo~ 
 数年のブランクで従業員さんも知らない人が働いていました。 気になった大将の姿はなかったけど、おネエさんも忙しそうだったので聞くのもヤボだと思い、食べながら久しぶりの自己紹介タイム。 今回はチキチキツーリングに初参加の方(トラふぐさん)が来てくださったので、簡単に自己紹介をしました。 簡単だったけど、自己紹介ってのも久しぶりなので結構盛り上がっちゃいましたね!
 
 ゆっくりした時間を過ごし… 御飯が無くても、おかずだけで満腹状態。 明るいうちに皆さん帰宅できるようにしたかったので、店を出る事にしました。
 おネエさんに計算してもらい、かなり安くしてくださいました。 「あんたが暴走族のリーダーか?」という質問には「皆がリーダーだよ!」と答えておきました。 せっかく来たのに大将の顔が見れなくて残念だと思っていたら、おネエさんが小さな声でポツリと「大将な…9月に死んじゃったよ。」 …。 まだ2ヶ月も過ぎてない。 僕はその時初めて女将さんの淋しい顔を見ました。 たぶん僕が大分に行ってるぐらいだろうか? 伊良湖岬は7月か8月に机の上では計画していたが実行できなかった。 夏は毎週何かイベントをやっていたような? あの時行っていれば…なんて思っても仕方ない事。 わずかだったけどお花代を渡した。 気持ちはブルーになったけど「また来いよ!」と女将さんに言われて笑顔で大浅利屋さんを後にしました。 あの大将は死んでない! あの店があるまでは、あの店で生きている。 いつだって笑顔で歯を食いしばり、腕組みをして海に向かって胸張ってる! それが僕の心の中に大将像。 いつまでも忘れない。

 短時間だったけど一度に多くの事があったなぁ! チキチキ小隊は次回また記念写真を撮りに戻る事を誓って帰路につきました。
 三河湾(渥美湾)を右手に進んできたけど、帰り道は遠州灘を右手に進む事になります。 こちらの道も信号が少ないので気楽に走る事ができる。 まだまだ太陽の勢いは留まるところを知らない雰囲気♪ 気持ち良く隊列を組んでの帰り道となりました。
 の〜んびり走ってると前方からピカピカ&チカチカのアメリカン・カスタムバイクが向かってきました。 あまりにピカピカで、それでいてカミソリの様に細長い。 いかにも午前中にタイヤのスポーク1本1本まで磨き倒しての参上! みたいな感じでバイクに乗った茶髪&ノーヘルの兄ちゃんは『鼻た〜かだかぁ!』のオ〜ラを発してました。 ピカピカのバイクに跨り、若干斜に構えて606号を見た後で僕と目が合った事を今でも忘れません。 そして思った事は「この先は右折車渋滞だけど…あんなスピードで大丈夫か?」と思いながら右のサイドミラーで見送ってたら、激しいタイヤスモークが立ち上がったと思ったら前の四駆に激突しちゃった。 
 隊列が擦れ違う前だったし、ミラーから確認できなくなったので、右側に飛んできて誰かのセブンに当ってはいないか心配だったので、僕は止まって全車無事か確認しました。 最後尾のJPEが無事に進んできたのでOKと判断して出発しました。
 そんな事故のおかげで僕は動揺してしまい、左折するはずの交差点を行き過ぎてしまった。 少し進んだコンビニ駐車場で追突した瞬間の話しを聞いたら…どうやら自分でバイクを起こしていたみたいなのでライダーは無事だったみたい。 完全無欠な脇見運転。 前方不注意。 「セブンのパーティー眺めてました。」なんて言い訳するなよ〜!

 そこから411号を北上。 一路、豊川ICを目指しました。
 途中の老津町で田んぼのあぜ道みたいな道路を進んで申し訳ありませんでした。 この道で23号目指した事が無かったものでして…自分が一番焦りました。 だって道が無くなっちゃったんだもん! でもUターンしなかっただけ偉いでしょ? 
 そして大崎ICから23号線に入りました。 ここまで来れば地図なんて必要ありませんね。 △10さんと信号で切れた後続車を待ってる間、ようやく「ほっ」と一息出ました。 隊列が乱れる事も無く豊川橋を渡り、1号線を越えたGSで燃料補給&休憩。 まだまだ太陽は高い。 雨の降る心配なんて皆無だった! そして小坂井バイパスを爆走して豊川ICから東名高速に入りました。 名古屋方面・赤塚PAに着いたのは午後3時半ぐらいだったかな? いちおう此処で解散です。 数分の『帰りの会』をした後で僕は一番最初にPAを出発しました。 これが後々後悔する事になろうとは…全く知る由も無かった。 だってヘッドライトが片目点灯しないし… 点灯する方も光軸狂ってるし… ライト点ける前に帰らなきゃなんなかったのっ!

 606号は赤塚PAから次に音羽蒲郡ICで降りました。 その頃には薄雲が広がり始め…音羽蒲郡道路からオレンジロードを走って蒲郡市内のプチ渋滞を抜けて23号岡崎バイパスを目指しました。 バイパスに上がって西尾市付近まで来た時、左手の方向に赤紫の夕焼けを見ました。 めちゃめちゃ綺麗でしたyo~ この時606は確実に勝利を握り締めていました。 そして『ようこそ西尾市へ』という看板を確認した途端、レーシングスクリーンに1滴2滴と被弾。 ゴーグルにも被弾。 「雨雲なんてどこにも…げげ!チキチ基地の方角にエンタープライズ級の雨雲を発見!」 だめだ何処にも逃げる場所は無い。 市内なら立体駐車場やコイン洗車場の屋根があるのに…この位置では何も無い。 606号絶体絶命! あと5分! あと5分降らないでくれ〜! との願いも虚しく…突風を伴った横殴りの雨。 「うおおおおおおおっ!」前が見えない。 雨というよりも突風で巻き上がる砂埃のほうが激しい。 さらに雨! ホコリ! 雨! ホコリ! の繰り返しの攻撃を受けながらチキチ基地に滑り込む。 ほんの10分ぐらい前までは綺麗だった606号。 レーシングスクリーンの強化プラスチックは擦りガラス状態ヨロシク… 洗車道具を準備してなかったからタオルをしぼって拭いてやりました。 まぁ、泥水を巻き上げたわけじゃなかったので軽傷でしょう♪ 直ぐに綺麗になりました。

 (順不同) やもめのジョナサンさん  チェリ井さん  △10さん  Hage73さん  走る陶芸家さん  #30さん  トラふぐさん 皆さんお疲れ様でした。 記念写真は風力発電機ばかりデカく写って…ゴメンなさい。 また伊良湖岬の絶好の写真ポイントで記念写真撮りましょうね! 今日(11月29日)、606は記念写真用の交換レンズを買ってきました。 今までず〜っと欲しかった(必要だった)のに買わなかった僕が間違ってました。 カメラに詳しい方なら分かると思いますが17〜40mmという広角ズームレンズを買いました。 これで写真の範囲が広がります。 もちろん被写体の範囲も広がります! 次回からの【画像】をお楽しみに。

 この伊良岬ツーリングで、とりあえずチキチキツーリングは終了です。 12月中旬にプチツーリングを計画してますが、ボウリング大会に変更になる可能性もありありです。 だって…今日寒いよ〜! 来週からは氷点下になるみたいじゃん。 個人的に何処か走りに行くかも知れませんが、その時はまた報告します。

 皆さん、一年間お疲れ様でした。 今年は雨も少なく…これも単に606の行いが良かったという事に尽きる? 来年は責任持たないyo~ でも…でも今年一年、無事故無違反でツーリングが終れたのは参加者の皆さんのおかげ! また来年も皆で楽しく走りましょうね♪

by606 2005/11/29
 
伊良湖岬ツーリング 後編