『腰痛』 安い国語辞典で引けば「こしの、いたみ」としか書いてないけど… 実際はたった6文字ですむ程度のモノじゃない。 

 僕が腰痛と仲良くなったのは22歳くらいのメチャメチャ寒い時でした。 まだセブンという車も知らない(出会う寸前)くらいの、今より遊びに夢中で… 今より仕事が嫌いな馬鹿息子も脂がのり始めた頃かな? 国産乗用車のチューニングが大好きで、洗車しまくったり乗ったり改造したりの日々を過ごしてた。 当時流行りだしてた偏平タイヤも御多分にもれずに履かせてました。 これが腰痛持ちになる原因。 当時は偏平率40では車検が通らなかったのです。 (今はどうか知らないですよ。) だからマイカー初の車検は真面目にノーマルタイヤ(ノーマルホイール)に交換しなきゃ! って真冬の木枯らし吹く中でタイヤ交換を始めたんです。

 まぁ、見よう見真似でタイヤ交換ぐらいはできたから、急いでやってしまおうと思ったのが失敗の幕開け。
ホイールナットを順調に緩めていき… ジャッキアップしてフロントタイヤの交換完了。 少し背中と腰が疲れたけど、間髪入れずに後ろのホイールナットを緩め始めた。 ところがキツくて緩まない。 全身の力でホイールレンチを持ち上げた時、腰が割れた。 そう! 『割れた』という表現が一番正しいと思う。 その場にうずくまり…痛みで頭の中が真っ白。 目が開けられないから真っ暗で何も見えない。 もちろん立つ事はおろか動く事もできないくらいの衝撃的な痛みだった。

 人間はどんなに寒くても、危機迫る時は汗が止まらなくなる。 尋常ではないくらいの汗をかいた覚えがあります。 そのうちに動かなければ痛くなかったので、とりあえず腹ばいになって少し楽になりました。 ところが楽になった瞬間、汗が冷え始めて凄く寒くなってきた。 とはいえ普通に歩いて部屋に戻る事は間違い無く無理。 駐車場のアスファルトの冷たさと、木枯らしに冷やされた汗で凍死するかと思った。 それでもまだ生きたかったので両腕だけで数cmづつ、匍匐前進(ほふくぜんしん)しながら風の当らない場所まで避難しました。 あんな匍匐前進は現役時代でさえした事なかったよ。

 そのうちに親父達が帰宅して事無きを得たけど… 3日間ぐらいは辛かった! この時、湿布だけで済まさずに病院に行ってたら良かったかな? でもあの頃は『ギックリ腰ぐらいで!』と簡単に考えてしまった。

 それから時々痛みがブリ返す日々を送りつつも、生活には支障が無かった。 『ただの腰痛』ぐらいにしか考えて無かったし、酷い時は湿布で治った。 (治ったと思わせてた)。  
 しかし「厄介だなぁ〜」とは痛むたびに思っていた。 それもそのはず、痛みがブリ返す間隔も短くなり… 痛みも大きくなってきた。 腹痛を伴う痛みもあれば睾丸が激しく痛む時もあった。 一番ツライのは車を運転してて緊張したり熱くなったりすると突然激しい痛みに襲われる事。 これはセブンのレースの時でも何回かあった。 もちろん普通に公道で走ってる時でも起きました。 追い越そうとしたり…プチバトルになると腰の底から背中まで痛くなる。

 今から10年くらい前になるかな? そんなギックリ腰も周期的に痛むようになり、病院で診てもらいに行きました。 『Drクマひげ』みたいな先生だったのを強く覚えてる。 休日診療の当番でヤル気がないのは分かるけど…だらしない格好だったなぁ! 便ゲタで白衣パーパーだったけど一生懸命に診てくれました。 凄く古そうなレントゲン室の]線機械だった。 10年前はそんなもんなのかな? 立って写真撮ったもん。 まるで潜水艦の中みたいだった。 その時は異常無しという事だったけど、僕の希望で鎮痛剤を腰に打ってもらった。 あまりの痛さに声が出ちゃったもん! そりゃあ痛かったyo~

 そして、9月22日の午後8時… 腰に仕掛けられた地雷を僕は踏んでしまった。
トレーニングジムに通い始めて5年以上になるけど… 初めて行った時に体力測定と筋トレ用のマシンの説明を受けた。 前もってアンケートに腰痛有りと記しておいたので、インストラクターさんから使用は控えたほうが良いとされるマシンを教えていただきました。 ただ…一つだけは強制的に使用を禁止されてるマシンがあった。 それは22日の午後8時まで一度も触った事のない筋トレマシーン。 その日は閉館間際にもかかわらず、珍しく混んでいた。 有酸素運動を30分行って体を温めてから筋トレに移行する僕は、直ぐにマシンを使いたかった。 だけどマシンが一つも空いてなかった。 ただ! ただ1台、禁断のマシンが空いてました。 これが運命の別れ道! 少し待てば目当てのマシンが空くのに…体を冷やしたくないが為に禁断のマシンに座った。 マシンの内容は座った姿勢で肩から上のダンベルを持ち上げるというもの。 今から考えてみれば腕と肩に負荷をかけると同時に、ダンベルの重みは全て腰にくる。 つまり背骨以下を潰す感じになるワケですね! 終って立とうとした瞬間にギックリ腰並みの痛みが走り… ヤバイなぁ〜と思いながらも、まだそれほど痛くなかったのでマシンを全てこなして帰宅しました。

 翌朝… 腰に違和感があった程度で普通に起き上がれました。 工場の中の仕事で、時期的に暇だったので腰に違和感を感じつつも仕事は半日で終わりましたが、痛みは確実に大きくなってきてた。

 24日(土曜)の朝には激しい痛みで目が覚めて、真っすぐに立ち上がれない。 歩く事もツライ。 腰に5寸クギが2本刺さってる感じ。 それでも頑張って、黙って仕事してたけど… 時々ナイフが刺さったみたいな痛みが走り、悲鳴にも似た叫び声をあげてしまう。 20〜30分間隔で悲鳴をあげながらなんとか仕事を終わらせて遊びに行きました。

 翌日、腰の痛みは土曜よりも酷かった。 ただ悲鳴をあげるような痛みはなく、黙っていれば普通の僕だった。 その日は車の運転ぐらいで腰に直接の負担をかける事なく月曜日→火曜日→水曜日と… 『日が薬』みたいな感じで痛みも和らいできてました。 だけどまた火山活動が活発になって痛みに耐えられないようになったら困るから、28日の昼前(仕事が終って)から近所でお客さんでもある整形外科に行ってきました。

 さすがにお年寄りで混んでました。 待つ事1時間半で問診まで漕ぎ付け…そのまま検尿&レントゲン。 レントゲン室では外国の研修生の女性の指示で硬いレントゲン用ベットに寝かされました。 てっきり上からぶら下がってる物がカメラだと思い、ズボンを少し下げてうつ伏せで寝てたら、ベットにカメラが仕込まれてるらしく… 片言の日本語で「もっとズボンを下ろして仰向けに寝てください」と指示されて動揺。 仰向けでもっとズボン下ろしたらトランクスが見えちゃう。 普段ならOKだけど、さっき検尿したばっかりで…しっかり振り絞ってきたけど、もしかして輪シミなんてできてたらカッコ悪いやん! しかも仕事で週に2回はこの病院に来てるから「これ以上はやめてくれ〜!」という感じで撮ったので、レントゲン写真にはGパンのファスナーと金具のボタンがクッキリ&ハッキリ写ってます。(左の写真)

 まぁ…その画像は家に帰ってから気がついたんですが。 
 結局、骨や髄液には問題ないみたいでした。 鎮痛剤も打つ必要無し! 「ただの筋肉痛だから、いまからでもジム行っても大丈夫」とまで言われたので夕方から行っちゃったけどね。 右の写真では若干背骨が曲がってるらしいけど…これも問題無い程度。 仕事でも夜のトレーニングでも右手は酷使してるから、どうしてもズレちゃうね。 アイロン恐るべし!
 あとはカルシウムの過剰摂取で骨が一部尖ってるのが痛みの原因でもあるらしい。 骨密度は普通の人間では考えられないくらい高いと言われたけど、骨用サプリメントは一切使用してないのになぁ〜! 

 とりあえずは問題無いという事で解決♪
606号のフレームは交換すれば直るけど… 自分のフレームは交換できないから大事にしなきゃね! 
特に異常が無ければ安心して過ごせます。 絶対骨が潰れたと思ったもん! 背骨のズレは近いうちにアライメント調整してもらいます。 今夜も湿布貼って寝ます。

by606
606の息抜き 其の六