一週間前、梅雨明けと同時に週間天気予報は晴れマーク一色! 7月24日のツーリングも晴天を確認して606号の洗車・磨き・点検・手入れを久しぶりに気合いを入れて行った。 冷却水がコンスタントに減るという胃が痛くなるような症状も、ルンルン気分で冷却水を補充して… 先日修理したばかりなのにブレーキオイルも尋常じゃない減り方をしているという胃に潰瘍ができそうになる症状も、ルンルン気分でカート用のブレーキオイルを補充して「来週は頼むよん!」と606号に挨拶して、ペラペラのボディカバーを被せて仮眠させた。 なのに! w(>。<)w 台風接近に伴い天気は急降下! 前夜、明日は午前3時半(早朝)出発を計画していたので、ご近所迷惑を回避するためにチキチ基地から自宅駐車場に606号を移動しておくつもりが午後6時…すでに雨。 606号を移動する事は不可能になったし… 明日のツーリング自体も危ぶまれた。 とりあえず午後7時前のNHKの天気予報を見て「東海地方、明日は明け方まで雨の残る所もありますが、概ね曇りでしょう! 降水確率は20%です。」という気象予報士が神様に見えた。 早速#19さんに電話したら「こっちは全然降ってないよ〜! 明日は多少は降るかも知れないけど、曇りでしょう? 涼しくてイイじゃん!」という短い会話でツーリング実行が決まりました。 午後9時10分、チキチキBBSにて『実行!』と報告しました。 …が、今目の前で降ってる雨を見て『やっぱり明日は中止です! ゴメンなさい!』と何度も訂正したかったのは正直な気持ち。 激しく叩きつける雨音が気になって眠れず、耳栓して寝ました。 7月24日(日曜日) 午前3時…けたたましく鳴る目覚まし時計で起床。 昨夜悩みながら寝たのに爆睡! 平日の朝(仕事)だと思って起きたら真っ暗で、「今日は何曜日で何の仕事やる日だったかな?」と…最近プチボケ始めた606です。 爆睡したのに目が開かない。 今日はツーリングだ!と気合いを入れて起き上がり、早速窓から手を出してプチ恐々と雨を確認する。 降ってない! 自分の目で確認すると雲は厚いものの雨は降っておらず、道路も乾いてる。 もの凄い勢いでテンションが上がり、めちゃめちゃ濃いコーヒーをガブガブ飲んで、そろそろチキチ基地に向かおうと思った時…#19さんから電話がきた。 「(暗い声で)おはよ。 (言い難そうに)あのさぁ。 (問いかけるように)こっち…雨なんだけど。」 僕はもの凄い勢いでテンションが下がり、めちゃめちゃ濃かったコーヒーを全部もどしそうになりました。 「無理しないでください。実行と豪語した限り、(行きたくないけど)僕はセブンで行きます。 最悪、御在所で解散しますから。」と#19さんに告げ、『実行』という肩の荷を積を背負いながらチキチ基地に向かいました。 この時期なら午前4時には薄ら明るいはずなのに、普通よりも暗い朝だった。 もちろん雲がぶ厚いから暗いのだけど… 一週間前にピカピカにした606号が全く陽の目を見ないまま泥だらけになるのは、さすがにテンション下がる。 まさにローテンション(省略不可)。 それでも今日は日曜日! 楽しい日曜日! 待ちに待ったツーリングの日なのだから、なんとかテンション上げようと…いつ降ってきても良いようにレインコート(合羽)を最初から着て行く事にした。 半袖シャツ1枚では寒かったのも理由だけどね。 ところが本日早くも失敗! なんとフロント部がオープン式の合羽だった。 犬の散歩みたいに立った姿勢ならOKなんだけど、セブンでの使用は全くの無意味。 だって雨で一番濡れるのは顔から腹の部分。 顔はヘルメットを被るから濡れないけど、首から下の中央が少ないボタンで留めるだけのタイプは致命傷。 せめてファスナー式なら…と、後悔先に立たず。 だけど無いよりはマシという事で、その合羽を着て606号に乗り込む。 しかしビニール製なのでカーボンのバケットシートにサランラップの如く張り付いて何度も座り直して…もうウルトラ・ローテンション! 座り心地がしっくりこないとイライラしちゃうのはA型の悲しい定め? それでもなんとか落ち着いて座り、ヘルメットを被って出発。 時すでに4時近い。 走り出して直ぐに霧雨が降ってきた。 606雨仕様は正解だった! 新登場のヘルメットはシールドがミラーコートなので雨によるキラキラや、対向車のヘッドライトの乱反射が無くてめちゃめちゃ視界良好♪ 沸々とテンションも上がってきた。 23号バイパスから伊勢湾岸自動車道に入る。 ここまで霧雨は時々サラサラ降るぐらいで全く気にならなかったけど、名港大橋を越えた辺りから霧雨の中に雨粒が混じるようになった。 その雨粒は確実に増えて、ナガシマ遊園地の辺りからは完全に雨。 しかも強く降り始めた。 606雨仕様は大正解だったけど… ツーリングを実行した事は失敗だったと思った。 なぜなら集合場所である御在所SAに着いた時には本降り! #19さんと僕だけなら「今日は帰るかぁ」で済むはずが、セブン7台とBMW・Z4の計8台。 人数にして女性2人を含めた9名が集まった。 晴天のツーリング並みか、それより多く集まったのは天気予報のせいだと…グーを握って笑った。 『パールロードツーリング』を『早朝・雨の御在所ミーティング』で終らせる事は簡単だけど、凄く勇気が必要。 このまま突き進むのは大変&もっと勇気が必要な状態。 この二つの選択はレイテ島沖海戦で山本五十六元帥が攻撃か帰還か迷った時と同じ心境。 (ちなみに『5分前の精神』は元帥の教えです。) この先の気象状況を教えてくれる案内もなく…一人で判断に悩んでいたら、child7さんが「行きましょう! 大丈夫だって!」というお言葉を頂き…実行ならぬ強行突破を決意しました。 元帥は迷った末に帰還して失敗したから、僕は攻撃の方向を選びます。 笑顔でZ4さんに「GOウエスト!」と親指を立てて伝えると… マジかよ?って顔で「GOウエスト?」と聞き直されて、もう一度「GOウエストです♪」と答えたら笑顔でOKしてくれました。 他の仲間も全員驚きながらも笑顔で西にノーズを向けてくれました。 予定時刻の午前5時15分を少し過ぎて出発。 Z4さんの提案で、合羽を前後逆に着させていただき… まさにフルメタルジャケット! どんな雨だって弾き返すぜっ! だけど、ボタンが背骨に当ると凄く痛い。 ことわざに『背に腹は変えられない』というものがあるけど、僕は今日それを身を持って知った。 しかし『背に腹は簡単に変えられた』ね! セブンという車は走ってさえいれば意外と濡れない。 まぁ降り方にも左右されるけど、高速移動ならほとんど濡れない。 今のところはレーシングスクリーンに雨粒が張り付く程度で、優しい雨だね。 夏のツーリングは太陽の暑さとエンジンの熱さとの戦いになるけど、今日の状態では若干寒さとの戦いに近かった。 ヘルメットも合羽も雨対策だけでなく体温を維持する大切なアイテムとなりました。 最初は邪魔に感じた雨だったけど、エアコン効かせてる感じだし、水温計の心配も皆無。 まさに恵みの雨状態。 だけど濡れてる路面はSタイヤ(レーシングタイヤ)&軽量のセブンにはこの上なく危険だったので全車スローペースで進みました。 時々雨も止んで「もう上がるのか?」と期待しつつ… 伊勢自動車道・安濃SAに到着。 ここ安濃SAは御在所SAと同じように山の上に存在する。 やっぱり雨! 御在所SAと同じか、それ以上に降っている。 太陽は見えないけど、確実に明るくはなってる。 それだけが心の救いかな? 給油オンリーで誰一人として車から降りない。 その理由は簡単! セブンから降りたらレーシングシューズが水を吸う。 シートが濡れる。 動きたくない。 心の中で「早く行こうぜっ!」という声が皆の全身から放つオーラで分かったので、さっさと安濃SAを後にした。 ここでセブン1台が諸般の都合でUターン。 此処まででも参加してくださって嬉しかったです。 1496さん…お疲れさま♪ 安濃SAを出てからは、だんだんと雨が小降りになってきました。 路面も乾き始めてようやくアクセルが踏めるようになり、少しづつスピードを上げて伊勢西ICに向かいました。 この伊勢西IC…意外と難しいICだった。 僕は出発時に「伊勢西ICを降りて直ぐに右折して、少し走るとサークルKとシェル石油が隣接してあるから、給油する方はGS。 給油しないならコンビニ駐車場に入ってください。」と告げたのに… なぜか熱いセブン1台が暴走。 細かい事は分からないけど右折しないで再び伊勢自動車道にのってしまったらしく、それを止めようと追いかけたセブンに後続車はついて行ってしまい… 予定通りコンビニ駐車場に着いたのはETCゲートを通過したZ4さんと#19さんと606号の3台。 JPEのジョナサンは間違いに気がつき、皆を追いかけてくれた。 やっぱり高速出口で待ってれば良かったと後悔しつつ、雨も降ってないのに前後逆の合羽を着たまま道端で待ち続けた。 かなりの時間が過ぎ… はぐれたセブンのパーティーと電話連絡がとれて、無事に4台こちらに向かってる事を確認したら、さっさとコンビニで朝飯を買って食べました。 ウダウダと話しをしながら一般道バージョン(ヘルメットから帽子&ゴーグル)に身なりを整え、雨でくちゃくちゃになった助手席の荷物を整頓して、此処から先の道を地図で確認したり、伊勢志摩スカイラインの情報をコンビニのお兄さんに聞いたりして過ごしました。 そのうちにセブンの爆音が遠くから聞こえてきました。 てっきりICの方向から来ると思ったら逆方向から現れて驚いた。 いったい何処をどんな感じで間違えたのか? 後日ゆっくり反省会で事情聴取したいと思います。 それだけ待ったにもかかわらず時間は午前7時半。 嘘みたいな時間の経過に「早起きは三文の得」を身を持って知りました。 606的には「早起きは30分の得」って感じかな! 各自…充分休憩もできたし、腹も満たされて、伊勢志摩スカイライン頂上展望台までの道のりも把握できたので鼻歌まじりで出発しました。 ぶ厚い雲目指して! 時間も早いという事で、普段なら混みそうな道路もガラガラ。 要所要所に『伊勢志摩スカイライン⇒こっち!』という看板があるので楽に向かう事ができます。 #19さん先頭でスカイライン入り口の料金所に並ぶ。 1220円という小銭ジャラジャラ状態で苦労しているのか?なかなか進まない。 しかも何か言われてるし…。 #19さんが料金所を通過して2番目が僕。 待ってる間に1220円を準備できたので通過は楽だと思ったら、料金所の女性に「上の方は濃霧で視界が悪いから注意してくださいね!」と言われた。 確かに山の中腹より上は雲で見えない。 だけど霧ぐらいでビビル606君じゃないわい! ここまで足元悪い中を走って来たんだ! 頂上で吠えてやる〜! と、一人活気づいてました。 全車料金所を通過した事を確認して、本日初のワインディングロードへと突入♪ 路面は凸凹も無く周囲の緑もキレイ♪ ルンルン気分で助手席の荷物が前後左右に動くのを気にしながら頂上展望台を目指す。 しかし直ぐに薄っすらと白いものが現れはじめた。 登れば登るほど霧は濃くなってきて、同時に周囲の緑も分からなくなってくる。 『たかが霧』と思った自分を悔い改める時は結構早く訪れた。 ゴーグルは霧の影響を受けやすく… たぶんメガネも同じだと思うけど、雨よりタチが悪い。 次第にゴーグルも邪魔になり外すと辺り一面真っ白! これはヤバイとスモールライトを点灯。 前は別として後続車に位置を知らせる為のテールランプを点けた。 606号のフロントフェンダーも薄っすら見えるくらいでアップ&ダウンはもちろん、左右のコーナーもセンターラインを頼りに走るしか情報が無く…まさにホワイトアウト状態。 これ以上登ったら危険かも? という所で展望台に到着。 車を並べて止めると、そこは別世界。 晴れていれば伊勢湾に浮かぶ島々を眺める事ができる場所なのに『白』しか見えない。 しかも寒い。 僕達の他に人影もなく…人影があっても分からないけど、淋しい場所と化してるのは一目瞭然! 駐車場の柵の下が断崖絶壁だったら間違い無く自殺の名所と言っても過言でないくらい…一人で来てたらフラフラ〜っと柵を越えてしまいそう。 しかし、そんな雰囲気も何処吹く風! 雨の次は濃霧を体験している我らパーティーは半分壊れかけてる事もあり、なんだかんだと笑いが耐えない。 素敵な360度のパノラマは見る事ができなかったけど、こんな霧の中でワイワイできるのも珍しい。 何度も全裸で走り回りたいくらいだったよ♪ だって全裸でも分からない(見えない)んだもん! そんなこんなしながら短い時間だったけど伊勢志摩スカイライン頂上展望台での戯れは終了。 ↓の記念写真は特殊効果を使っておりません。 これでも霧が若干薄くなったぐらい。 AFのピントも合わせるのが困難でした。 JPEだけは蛍光色だけあって浮かび上がりますね。 #19さん先頭で登ってきた我々7台のパーティーは、606号を先頭に下山する事になりました。 視界数メートル! 登ってくる時は前を走るセブンのテールランプを頼りにする事もできたが、ここからは先頭。 勘だけを頼りにゆっくりゆっくり駐車場を出た…その時! 事件が起きた。 後編へ続く… by606 |