西尾市内、しかも町内、さらには歩いて2分の所に宮城野部屋(名古屋場所の時)が来て5年くらいになるかな? 最初の頃は力士さんも珍しく…近所で発見するとワクワクした記憶がある。 その頃、宮城野部屋で一番有名だったのが光法関。 その頃の位はよく分からないなぁ〜! 相撲自体、正直あまり分からなくて…。 
  だけど昨年からは白鵬という力士に注目してて、よく見たら宮城野部屋だった。 会ってみたい。 見てみたい。 一緒に写真が撮れたら良いなぁ〜! とは思っていました。

 うちのお客さんで歯医者さんの先生(ちょくちょくお酒の席にお誘いくださる先生)が「本多君、宮城野部屋でちゃんこ鍋食べに行かない?」とお声がかかり…連れて行って頂ける事になりました。 その時は嬉しさ90、心配10という心境。 心配10というのは、居酒屋とかと違って全く勝手が分からないという不安と、梅雨のジメジメした季節に熱い『鍋』を囲むという恐怖。 だけど僕一人で行くワケでもないし…どうやら10人前後で行くみたいなので、陰でガンガン食べてガンガン飲んでれば良いと思ってました。 

 7月10日(日曜日)
 ちゃんこ鍋当日、午後6時集合なのに… 午後5時半集合と聞き間違えたのか、記憶違いか…? 午後5時20分に宮城野部屋の食堂に行ってしまった。 スレートの建物で凄く重い鉄の扉を開けたら力士の方々が必死に準備してる最中で、しかも誰も来ていない。 大勢の力士に睨まれて「ヤバっ!」と思いつつも「こんにちは」と挨拶したら無言で扉を閉められ… もう帰りたいモード。
 とりあえず出直そうと自転車を押して帰ろうとした時に、背の高いスーツを着た方とスレ違ったので「こんにちは」と挨拶したらまたまた完璧に無視されて… ペコンペコンに凹みながら誰か来るのを待ち続けてました。

 …やっぱり集合時間は午後6時だった。
先生とお会いできた時は安心して、何故か感動してしまった。 そのうちに男性5人、女性(歯医者さんにお勤めの方々)5人集まり、僕が先に偵察して撃ち落された食堂に入りました。 女性を含めた10人で入っても凄く重い雰囲気で… 大きな丸いテーブル2つにカセットコンロと皿と箸とドンブリが人数分並んでた。 力士の方が「一番奥の席は親方が座るから空けておいて。」と言われ、僕は座った場所で今夜の明暗が分かれると直ぐに判断した。 できるだけ目立たない席を考えてると「本多君、せっかくの事だから親方の隣に座らせてもらったら?」と先生に言われ… 「いくらなんでもそれはヤバイっすよ!」という僕の言葉も届かず、親方の隣に座る事になりました。

 親方の隣で小さくなりながら、何か話しをしたほうが良いのか? 黙って事の流れを見ていたほうが良いのか? 既に体が宙に浮いてる状態。 その時突然、親方が「おい! ○○! 先にビール持ってこんか!」と大声出すから驚いた。 ようやく何かが始まりだした感じ。 瓶ビールが親方の手に渡ると一番最初に僕のドンブリに豪快に注がれた。 慌てて受け取り、「ありがとうございます」というべきか「いただきます」というべきか… やっぱり「ごっつぁんです」なのか? ドンブリにビールが満タンになる短い間に判断しなければならず… 悩んだ末に恥ずかしがりながら小さな声で「ごっつぁんです」と言ってしまった。 聞こえなかったのか親方の反応はなく…次々に注いで回られてた。 僕の隣の先生も他のメンバーも皆「ありがとうございます」…だった。 僕はこの時点で10点差・9回裏ツーアウト・ランナー無しの状態。 

 ドンブリ一杯のビールの量はどれくらいなんだろう? 意外にも悪いもんじゃない。 親方曰く「ドンブリ(陶器)には保冷効果があるからビールを飲むならドンブリだ!」と…。 なるほど!とは思ったけど…やっぱりジョッキで飲みたかったのは正直なところです。

 そのうちにメインとなる『ちゃんこ鍋』の登場! 親方から具の説明があり、凄く勉強になったけど…もう忘れた。 とにかく早く食べたかった。 なぜならエアコンがギンギンに効いててメチャメチャ寒かったから。 寒さと慣れない雰囲気に凍死寸前(追い打ちかけるかの如くビール)だったから鍋は砂漠でオアシス状態。 これまた親方がドンブリに入れてくださって…ウルトラ恐縮! 今度は「ありがとうございます!」と少し大きな声で礼を言いながらも、生まれて初めて食べる『ちゃんこ鍋』を口に入れてた。 (^0^)美味い♪ 鳥肉のツミレに生姜が練り込まれてて最高に美味しくて、さらには体が温まる。 その他の野菜も美味い! スープが絶妙な味で… おかわりしまくり。

 鍋もビールもガンガン楽しんでると、『カンパチの刺身』『鳥の唐揚げ』も出された。 刺身は新鮮で美味しくて、唐揚げはニンニクが効いて最高に旨かった。 どちらもビールに拍車がかかる事間違い無しの料理なので…もちろん飲みまくった! 少し盛り上げようとしてカンパチの刺身を持って「3年B組ーっ!」と叫んだ。 きっと誰かが「カンパチ先生!」とツッコミ入れてくれると思っていたら… 「しーっ(静かに)!」というジェスチャー混じりのツッコミを入れられた。 僕はその後の「カンパチ(間髪)入れずにツッコミ入れてよ〜!」というオチまで考えていたけど… 時すでに9回裏ツーアウト・ツーナッシングと追い込まれていた。

 そのうちに光法関が名古屋場所から帰り、写真を撮らせていただきました。(7月11日午前6時45分BBSにて)  しばらくして白鵬関も登場。 さすがに関脇の風格漂う男。 顔は大勢の力士の中でも一番カッコ良いと思ってます。 午後8時、ちゃんこ場は帰宅した力士の為の食堂になるため… 僕達は宮城野部屋を後にしました。

 親方から相撲の話しをたくさん聞きました。 今話題になってるあんな事こんな事… 力士の素質… 昔の稽古・今の稽古… 凄く凄くここに書きたい事がたくさんあるけど書けません。 それは…ちゃんこ鍋を囲んだ者だけが楽しめた2時間だから。

 先生お誘いありがとうございました。
 あの2時間で得た物はたくさんありました。 すごく勉強になったし… 美味しかったです! 楽しかったです♪

by606  
606の息抜き 其の伍