悪夢は2度続けて訪れた! そろそろチェッカーかな?と思いながらもストレート番長を決め込んで気持ち良く走ってる最中だった。 メインストレート4速全開から5速にシフトアップしようと思ったとき、前を走る車のタイヤとタイヤの間から何か黒くデカイ物体が宙を舞っているのを発見。 それはもの凄くゆっくりだった。 ふんわり…ふんわり転がっていた。 「ビニール袋かな?」と思いながら5速にシフトアップ。 ところがそれは宙に舞っているのではなく確実に転がっていた。 「なんだろ? 回避しなきゃ!」と思っても路面が濡れているから回避行動は自殺行為だと判断し、ヒットしない事を願った。 
 黒い物体はどんどん大きくなって606号に迫ってくる! そして「当る!」と思った瞬間はもの凄いスピードで… 『★バキーン!』と右フェンダー辺りにヒット。 やはり普段の行いの悪い606に『願い』は通じなかった。 ヒットした瞬間何かが粉々に割れて飛び散るシーンは「綺麗だなぁ」と思ったけど、今度は凄いスピードでレーシングスクリーンを直撃してヘルメットをかすめて後方に飛んでいった。 間違いなく何箇所かダメージを受けたので、606号に気を使いながら走り…前半戦終了。
 40番ピットに戻り、恐る恐る606号を確認したら… ぱっと見は分からないけど、ノーズコーンに大きなキズと小さなヒビが入ってて、右のフロントフェンダーは微かに割れてた。 粉々に飛び散った綺麗な物はウインカーレンズだった。 まともにヒットしたレーシングスクリーは全く無事で…さすがは強化プラスチックだと感心してしまった。

 この時点で『壊さない』という目標は達成できなかったけど… まぁこれくらいで済んで良かったと思わなきゃね! それに結構コースアウトした車が復帰する際に撒き散らした砂や小石の跳ね返りでフロントまわりとリアフェンダーは凹凹になってるし…。 

 気持ちもちょっと凹んで佇んでると、#21さんが飛んで来てくれた。 もうすぐ予選が始まるのに…人の心配なんかしてる場合じゃないのに、僕の心配をして駆けつけてくれたのかと…目頭と心が熱くなりかけた時、「おう! 路面はウエットか? 乾いてるか? どうなんだ!」と。 「…。」 まぁそんなもんだよなぁ(^0^)(^-^)

 そしてレース組が練習走行&予選で空っぽになってるナイツピットにこっそり入り込んで606号のタイヤに空気を注入。 1.45だった空気圧を1.6まで上げて再び40番ピットに戻りプチ凹んでました。 次の後半戦まで1時間。 確実に路面は乾いてセブンの本領を発揮できるからタイヤ同様、自分にも気合いを注入してみた。 だけど何故か熱くなれないんだよなぁ! なんでだろう? 

 【午前9時25分】 レース組の予選も終了して後半戦が始まる。 ピット前移動の際、仲間が数人応援に駆けつけてくれた。 僕的にはこっそり走ってこっそり終るつもりだったけど… やっぱり嬉しかった! 「そう!これだよ!このノリだよ!」と忘れていたものを思い出して、今度は本当に目頭と心が熱くなってシールドが激しく曇った。 やっぱりそういうシーンに#21さんは登場する事はなかった。
 
 【午前9時35分】 後半戦スタート! 路面状況を確認しながら1周流し、完璧にドライを確認すると2周目からどんどんペースを上げる事ができた。 でも…やっぱり恐怖心は大きかった。 1コーナーもブレーキを使い過ぎてスピードを落とし過ぎてる。 コーナーのラインはお約束通りに走ってるものの、絶対的にスピードは遅い。 パワフルなランサーZにあっけなく抜かれ… プリメーラがミラーの中で煽るので先に行かせると、それと同時にシティーにまで抜かれた。 「ありゃりゃ!」とリベンジに励もうとメインストレートで追いかける。 が! ストレートでも追いつかない。 「ありゃりゃりゃりゃ!」と思ってると大名行列に挟まり… 走行会状態。 その頃コントロールタワー3階では「セブンのくせに遅い奴が走ってる!」と笑い者になってたらしい。 そりゃあ僕以外のセブン乗りは速いだろうけど… 僕みたいな下手くそなセブン乗りだって極まれに存在するんだぞ! でもまぁ笑われて当然! 今日この日この時を境に606はセブン乗りの『名折れ』を背負って生きていかなきゃなんないんだなぁ。  もう鈴鹿も嫌になっちゃうよ〜。 また誰も知らない場所で密かにレースを楽しもうかなぁ? 
そんなこんなで自分なりにJAF公認のサーキットトライアル(プチレース)を楽しんだ。 鈴鹿東コースmyベストを6秒も遅く周回したけど気分は悪くなかった。 とても良い経験ができたと思う。 プチ凹んだけどね(^-^)

 自分が走るカテゴリーが終了すれば直ぐに元気になる606です。 90分後に始まるネオヒストリックレース決勝に参加される仲間のお手伝いに励みつつ、写真係りにも徹しました。
 お手伝いと言っても特別やる事も無くて、腹が減ったので来る途中で買った菓子パンを食べたり見学に来た仲間達と喋ってる時間のほうが多かったかな? 記念写真も撮ったりね! 和気あいあいとした雰囲気も決勝スタート時間が近づくにつれて、だんだん張り詰めた空気になってくるのは真剣マジモードだからだね!

 PP★ 606号を買いに(見に)行ってた頃からの親友、R500の#19さん。 
  2番グリッド 家族でカートの応援に来てくれるK−rの#17さん。 
   3番グリッド オートジャンブル編集者・ビバーチェの#71さん。
    4番グリッド #71さんの仲間(もちろんビバーチェ)奈良県の#2さん。
     5番グリッド 近所の親友おじゃさんことK−r,#99さん。
      6番グリッド 年末からこの時期だけ現れるK−r,#21さん。
       7番グリッド ナイツブリッヂ店主K−r,#92さん。
        8番グリッド ビバーチェで地元岐阜県の#9さん。
         9番グリッド 京都からお越しのビバーチェ#33さん。
          10番グリッド R&Dカドウェルの#11さん。
           11番グリッド TMRエリーゼ、たぶんセントラルで一緒に走った#1さん。
            12番グリッド カッコ良いカドウェルの#8さん。
             13番グリッド 唯一のキャブ車、ボクゾールの#30さん。
              14番グリッド 20代の後半、カーポジにK−r,#65さん。
               15番グリッド セントラルで一緒に走った元気なスポーツエリーゼの#14さん。  以上15台

 ウォーミングランから再びグリッドに並び、決勝スタート。
 スタートはバラけてしまい3番グリッドの#71さんが1周目をトップで抜ける。 それを#19さんと#17さん・#2さんが追いかける状態。 #71さんビバーチェが単独か?と思われたけど、#19さんがグングン差を詰めてくる。 15周のレース中盤でロックオン状態! 今回#19号監督として的確なアドバイス&セッティングに徹した#16さんの作戦勝ち。 後半勝負は見事に的中した。 #71さんを僕達の目の前で抜き去るあたりは僕以上に『役者』を感じましたよ。 3番手争いも白熱してました。 僕も「これくらい走れたらなぁ…」と思う反面で「見てるだけで良い」と思ったのは正直な意見です。

 そして#19さんトップでチェッカーフラッグ! オートジャンブル#71さん2位(クラス優勝) おじゃさん3位(クラス2位)という結果。

 表彰式のシャンパンファイトも盛り上がり… とても濃くて楽しい一日だった。 走行会に参加されたchild7さんもフェラーリ512TRとバトルしてたし…。 楽しい一日でした。
 来年も懲りずにタイムトライアルに参加しようかなぁ(^-^)  やっぱり… もう走らん★(>。<)


 byセブン乗りの名折れ606
NRC ゴールデントロフィーレース(後編)