159 自衛隊から戻って… 其の参 |
退職して間もなく、僕が高校から帰ってきた時にジープを家の駐車場に置いて上がり込んでいた地方連絡部(入隊勧誘の仕事をする隊員)の二人は今なにやってんだろう? 西尾駅の前にある以前は小さなパチンコ屋さんだった建物が西尾地方連絡部だったのを思い出して、フラフラ〜っと行ってみたら、事務所内は既に撤去されていた。 自衛官募集のカッコいいポスターだけが2枚ほど貼られ、小さな箱に入隊希望の連絡用ハガキが入っていただけ。 入隊を希望するハガキを書いたら再入隊できるのかな? 確か27歳ぐらいまでは受け付けてくれるはず。 現役時代、再入隊してきた隊員も居たなぁ。 今更再入隊したところで、もう匍匐前進しまくりの日々もゴメンだ。 だけど再入隊する奴って、いったいどんな気持ちでまた自衛隊に入るのだろうか? 理解できねー! いろいろあるのだろうなぁ。 自衛隊から戻って4年前…そう!入隊するまでの事を思い出してみた。 地方連絡部の隊員が、あの時強引に置いて行った陸上自衛隊のパンフレットには『各種免許・各種資格を得る事ができる』って書いてあったけど、僕が得た免許は大型・大型牽引だけ。(これだけで十分だけど) 資格? なんの話も無かったなぁ。 家業では危険物取扱者、ボイラー整備士ぐらいの資格を取っておけば良かったと後悔。(この2つの資格は、家業の合間を縫って取得した) 地方連絡部の隊員が両親に言った「防衛庁から旅行に連れて行ってもらえますよ!」という豪華粗品的約束は… モロくも裏切られていた。 「そんな話は一度も無かったぞ!」という両親。 そんなちっぽけな旅行なんてこっちから願い下げだ!みたいな口調だったけど、「いつか旅行の話がくるだろう。 そのうち連れて行ってくれるだろうと待っていたらお前が帰って来ちゃった。」と… しっかり期待してたじゃねーかよ! これが不思議なモノでして、授業中はもちろん放課後も一緒に遊んで、一緒に自衛隊に行って、僕より2年も早く辞めた親友の両親は、防衛庁から旅行に連れて行ってもらっていた。 どういう仕組みだったのだろう? 『自衛隊』という文字が頭から離れた頃… 僕が居た駐屯地がテレビのニュースに映った! 内容は、駐屯地内にあったカラーコピー機で一万円札をコピーした偽札2枚を買春で使ったとして幹部が逮捕されるという事件。 犯人となった防衛大学出身の幹部自衛官の名前に聞き覚えが… なんと僕が教育隊を受け持った時の教育隊隊長! そう!あの水畑3尉だったからビックリ!! 「こんな事もあるんだなぁ。」と笑って見ていた数年後… その教育隊に新兵として来て、僕が教育した同じ愛知県出身者が僕の家に遊びに来ました。 懐かしい話で30分くらい盛り上がった直後、彼の仕事の話になり、仕事のノルマで生ゴミ処理機を1台買ってほしいと言い出した。 どんなモノか説明しながら台所の排水口に生ゴミ処理機(ディスポーザー)を取り付けた。 生ゴミの処理が無くなって、母の日のプレゼントになると思ったので喜んで購入。 6万ぐらいした。 翌日の新聞でこの生ゴミ処理機が悪徳業者の販売云々に関わる記事を読んで慌ててクーリングオフ! 上手い事買わされたよなぁ。 退職の日に「いつか仕返しに行くでな!」と笑顔で叫んだのは、コイツだったのか? 今でもある事… 自衛隊OBを名乗って土地やマンションの購入を勧めてくる電話。 「やぁ!久しぶり! ご苦労さん!ご苦労さん! 元気でやっとるかのぅ?」とイキナリのタメ口で話してくるから、一番最初は疑わずに話を聞いちゃったよ。 きっと誰かが名簿を売っているのだろう。 困ったものです。 そしてたぶん一生抜けない自衛隊で身についた癖が… 『時間厳守』 良い事なのだろうけど、これが結構疲れる癖なのよ。 by606 |