139 ホークミサイル実弾実射訓練 其の壱拾四

 タクシーで宿舎に戻ってシャワーを浴びて床についたのですが…  明け方まで中年隊員がパラパラと酔っ払って帰って来るので眠れません。  中年隊員たちは妙なテンションで抱いた女の話をするから、眠れなかった20歳の夜。


 翌朝は空軍基地周辺で一日自由行動。  自由行動って言ってもバスでいろんな所に連れて行ってもらうだけの観光みたいなもの。

 『ホワイトサンド』という真っ白な砂の砂漠は幻想的でした。  フィルムケースに白い砂を入れて持ち帰りましたよ。  

 あとはロケット博物館でスペースシャトルの中(無重力)で使えるボールペンを買った。  本当に宇宙で使えるのかどうかは40億稼いで宇宙旅行に行かないと分からないし…  確か3千円ぐらいしたボールペン。  コレ1本で一生分のボールペンを買った気がする。
 ロケット博物館にはホークミサイルも展示してあったけど…  誰がこんなミサイルを見て感動するのだろうね?

 お昼は各自で好きな店に入りました。  僕はML班の4人で中国料理店に入ったのですが…  メニューが全く分からなくて困り果ててるうちに、小さな小皿に盛られた料理がテーブルいっぱいに並べられた。  何を頼んだのか忘れたけど、小皿の料理を食べただけで腹がいっぱいになってしまい…  大変申し訳ない事をしちゃったなぁ。

 なんともイイ雰囲気の村で寛いだ後、ディナーのお店に行きました。  カントリー風なステーキ屋さん。  ちょっと待たされつつもフォークギターで音楽を聴かせてくれる店の人。  こういう人にもチップを払わなければいけないのかと…  別に頼んだワケじゃないから笑顔と拍手だけを払っておきました。


 アメリカに来て数日間というもの『肉』ばっか!  それほど美味い肉でもなかったけど、二十歳そこそこの僕には嬉しい限り♪  味噌汁を恋しく感じたのも、この頃が初めてだった。
 注文は肉の重さ(グラム)で5つぐらいに分かれていました。  グラム表記されてても見当がつかなかったので真ん中ぐらいを頼もうとした時に『Tボーンステーキ』なるメニューを発見。  誰もが普通のステーキを注文する中で、僕だけTボーンステーキを注文した。  だって一番高値だったんだもん!  いくら高値でも国の奢りなんだもん♪


 意味も分からず注文したTボーンステーキ。  目の前に運ばれてきて驚いた。
 その大きさたるもの…  両腕で○を描いた大きさ(@。@);  しかも大きなパンが1個付いてる!


 店の女性が僕の顔を見てゲラゲラ笑いながら置き去って行ったのにカチンときた僕。  (^0^)全部喰ってやった!  横に置かれた大きなパンは、大きなジャガイモだったけど、コレも皮だけ残して全部喰ってやった。  Gパンのファスナーを全開にして、ふん反り返っていたら、先ほどの女性が目を丸くして「OH! Great!」と叫び…  Tの字の骨だけが堂々と残った皿を引いた。
 日本人をナメんなよ♪


 翌日は本場のディズニーランドで一日遊んだよ。  皆さんの血税で♪


 そして日本に帰る日がやってきた。
by606