(雨やどり byさだまさしさん)

 ♪それは〜まだ〜わたしが税務署を恐れてなかった頃

 5月のとあ〜る木曜日に電話がき〜ま〜して〜

 こんな日に素敵な仕事が舞い込ま〜ないかと… 思った〜ところに奴からのアポイント♪



 「○○市税務署の○○と申します。 来週の木曜日(6月6日)に帳簿の確認にお伺いしたいのですが…」

 まぁこれが事の始まり。

 昔は抜き打ちで数人が突然やって来るのが税務調査だったらしいが、現在は法律上『一週間前』に予告をするらしい。

 ド素人の税金対策程度はやっていたけど、金銭出納帳は割りと真面目につけていたので恐れるに足りなかった。



 6月6日のクソ忙しい午前10時にお世話になっている税理士さんと税務署から一名が来た。

 もの凄くイイ笑顔と低姿勢で身分証明書を見せながら、ヨレヨレの服装とボロボロの靴で登場した税務署員。

 平成22年〜平成24年までの金銭出納帳と総勘定元帳を提出して、後は税理士さんに任せて仕事に行こうとしたら…

 「すみませんが2・3お聞きしてもいいですか?」

 と言われたので質問に答える。

 その質問は簡単な事でした。

 営業時間 営業内容 カッターシャツ1枚の値段 などなど友達と楽しく会話をしてる感覚。

 仕事場と店の見学。

 これで終わりかと思ったら、金銭出納帳を広げて細々と質問。

 その質問は機関銃の如く! そして全てを疑うかの如く同じ事を何度も聞き返す。

 なにが2・3の質問やねん!

 30分も過ぎれば最初の笑顔を思い出す事ができないほど人を疑う目つき顔つきに変貌。

 怪しい部分があると斜め下からこちらの表情を確認。

 1時間後には刑事ドラマの取調べ状態。

 その間、頼りにしていた税理士さんは僕と税務署員の会話を聞いてるだけでした。



 『お約束』の現金と帳簿の照らせ合わせ。

 40年前に税務署に入られて映画マルサの女状態だった事を親父から聞いていたので、これは数百円の誤差で固めてあった。

 金庫のお金と店のお金、集金カバンのお金を全部足して帳簿と合うかどうかを税務署員の目の前で行う。

 お札だけを数えると思ったら、500円玉と100円玉の数までキチンと調べさせられました。

 これは想定の範囲内だったので冷や汗はかいたけど無事にクリア。



 なんだかんだとあっという間に2時間が過ぎ… 僕はヘロヘロ(@。@);

 さすがにもう帰るだろう♪と思ったら、昼飯を挟んで13時からまた来るとの事。

 仕事ができんじゃん(>。<)@



 税務署員は自衛隊の如く時間に正確で、13時の時報と共に再び登場。

 午前中に聞いた事をまた最初から聞いてくる。

 仕事が進まないのも手伝いスッゲー苛々したけど、感情を抑えて冷静に対応。

 15時ちょい過ぎに数々の帳簿と書類を持って帰って行きました。



 税理士さん曰く 「税務署が入るのは秋前からが普通だけど、こんな時期に入るのは他店からの密告ですね。」と…

 それを聞いて怒りとストレスがさらに溜まった。



 一週間後、また税務署の同じ人から電話がきた。

 必要な帳簿が足りないので、今から取りに来るとの事。

 あれから一週間… まだ調べてるのかぁ!? てっきり終了の報告かと思ったのに。

 税務署員は帳簿を取りに来たついでに、また僕を質問責めにして帰って行った。



 6月24日

 税務署からの三度目の電話は「書類と帳簿を返すので預り証を持って取りにおいで。」というものでした。

 事が済んだら強気だなぁ!!!!

 預り証は税理士さんが持っているので、税理士さんに電話をして引き取りに行ってもらいました。

 そして税理士さんが家に来て分厚い結果報告書を広げて説明。

 計上利益の誤差が桁外れの数字!! こんな数字を誤魔化すなんてプロじゃなきゃ無理だろ!?

 税務署員にも説明したはずの『先月分繰越金額』がダブって計算されている。

 僕の帳簿の書き方が悪いのは分かるけど、これって凄く大きな誤解だから税理士さんに強く抗議。

 一番驚いたのがチキチキジャンパーの代金として振り込まれたものまで売り上げ記入漏れとして記されていた。

 覚えのある名前だけど、カタカナになるとすぐに分からないものだね。

 

 30分後、税務署に抗議に行った税理士さんが諦め顔で戻って来た。

 『これが不服なら、お客さんの家や職場に出向いて確認をさせていただきますが宜しいですか?』と言われたらしい。

 「それは信用問題になるのでヤメてくださいと言っておきました。」と…

 税務署からの原爆投下。

 終戦。

 そして敗戦。

 ポツダム宣言ならぬ修正申告。

 税務署の言うがままだと、平成22年は消費税がかかるので、それはそれは破格の追徴課税となりましたわ。

 

 税務署員が2回目に来た時に「何が怪しいの?」と聞いてやった。

 これまた刑事ドラマで犯人が「もしかして僕の事を疑ってる?」と刑事に聞くシーンに似てたけどね。

 どうせ疑われてるのなら真意を確かめたかった。

 「売り上げが1000万円ギリギリで消費税を納税されてないので調査に入った次第です。」との返事。

 嘘か本当かは知らんけど… どの道何も信じられない。

 それが本当だったら毎年調査に入られちゃうよ。

 精神的に凄く嫌な一ヶ月でした。



 【僕がついた嘘】

 税務署員 「少し離れた所に所有されてる倉庫は何に使ってるのですか?」

 606 (激汗) 「あの倉庫(チキチ基地)には乳母車とか使わなくなったけど捨てられないモノが置いてあるただの物置です。」



 by606













606の息抜き 其の五拾六